ビットコイン8万8000ドル台回復－株高に出遅れ慎重ムード続く＜bloomberg日本語版＞2025年11月24日 12:38 JST

Suvashree Ghosh、Isabelle Lee

暗号資産（仮想通貨）ビットコインは24日の取引で一時8万8000ドル台を回復した。ただ、米国株の幅広い上昇に比べて上げは限定的だった。先週の売りからまだ立ち直れておらず、市場の慎重なムードを裏付けている。

　　ビットコインは、21日に一時7カ月ぶりの安値となる8万554ドルまで下落した後、週末に回復基調に入った。過去4週間で20%強下落した後、24日は1%未満の上昇にとどまり、8万8400ドル付近で推移した。

　　より変動性の大きい小型トークンはこれを上回る上昇を見せ、XRP（リップル）は約7%高、ソラナは約3%高となった。

　　ビットコインは続伸したものの、トレーダーの間に楽観的な見方は乏しい。トランプ米大統領が業界を支持しており、政策面で追い風が相次いだほか、機関投資家の参入が急速に進んでいるにもかかわらず、暗号資産市場全体では低迷が続いている。

　　この日、世界の株価はハイテク株を中心に上昇した。12月の米利下げ観測が強まったことが背景にある。

　　モナーク・アセット・マネジメントのマネジングディレクター、シリアン・タン氏は「暗号資産の幅広い上昇を伴う『アルトシーズン』が見られないほか、流動性低下や株式市場と比較したアンダーパフォーマンスを背景に、暗号資産市場に有意な資金を投じるのが一段と難しくなっている」と述べた。