Josh Wingrove、Jennifer A Dlouhy
- およそ10人の候補者を検討したが「最終的に1人に絞った」と明かす
- 次期議長候補もここにいるようだと発言、ハセット氏を示唆
トランプ米大統領は2日、次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の候補を「来年早々に」発表すると述べた。国家経済会議(NEC)委員長のケビン・ハセット氏を有力候補として示唆し、「尊敬される人物」と称賛した。
ホワイトハウスで開いた閣議でトランプ氏は「FRB新議長の人選を、恐らく来年早々に発表する」と述べ、発表時期に関してこれまでで最も明確な見通しを示した。選考過程を統括するベッセント財務長官はこれまで、クリスマス前後に公表される可能性があると語っていた。
事情に詳しい関係者は先週ブルームバーグ・ニュースに対し、ハセットNEC委員長が次期FRB議長の最有力候補に浮上していると語っていた。トランプ氏は閣議後の別のイベントでもこの見方を認めるような発言をした。
トランプ氏はその場で「FRBの次期議長候補もここにいるようだ」と語り、「誰がそう呼んでいいのか分からないが、彼は尊敬されている人物だ。それだけは言える。ありがとう、ケビン」と述べた。
トランプ氏は、およそ10人の候補者をベッセント氏やラトニック商務長官らと検討したが、「最終的に1人に絞った」とも述べた。
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ただ、トランプ氏は予想外の人事や政策を決めることで知られており、公表されるまで指名は確定とは言えない。このほか最終候補には、ウォラーFRB理事やボウマン副議長(銀行監督担当)、ウォーシュ元FRB理事、ブラックロック幹部のリック・リーダー氏らが含まれる。
パウエル現議長の任期が満了となる来年5月を前に、トランプ氏にはFRBを刷新する最大の機会が訪れている。パウエル氏は利下げが遅く、臆病だとトランプ氏は批判を繰り返し、次期議長には強力な利下げ推進を期待しているとほのめかしている。
トランプ氏はこの日も同様の批判を行い、パウエル氏は「頑固な牛だ。恐らく、米国大統領のことは好きではないだろう」と語った。パウエル氏はFRB議長としては任期満了となるが、理事としての任期は2年余り残っているため、理事会にとどまることも可能だ。
原題:Trump Sees Fed Chair Pick ‘Early Next Year,’ Praises Hassett (抜粋)
