
[北京 3日 ロイター] – 中国の王毅外相は2日、訪問先のモスクワでロシアのラブロフ外相と会談した。ウクライナとの和平に向けた外交協議が活発化する中、ロシアのショイグ安全保障会議書記とも会談し「日本に関する問題について戦略的に調整し、高いレベルでの共通認識に達した」という。中国外務省が3日発表した。
中国外務省の声明によると、王氏はラブロフ氏に対し「地域の平和や安定を損なう日本の極右勢力の挑発的行為や再軍備の試みを断固として抑え込むため、引き続き協力する必要がある」と述べた。王氏はラブロフ氏とショイグ氏に対し、中国はウクライナを巡る問題の解決に向けて引き続き建設的な役割を果たし、ロシアと戦略的な意思疎通を続けるとも伝えた。
高市早苗首相が11月、台湾有事は存立危機事態になり得ると国会で答弁したことに中国が反発し、日中関係は悪化している
2日には米政権のウィットコフ特使とトランプ米大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏がモスクワを訪問。ロシア大統領府は、プーチン大統領と米政権側との会談は約5時間に及んだが、ウクライナ戦闘の終結に向けた和平案で妥協には至らなかったと発表した。
ウクライナを巡る対応については、王氏と欧州の高官らとの会談や、11月下旬にトランプ氏と中国の習近平国家主席が電話会談した際にも議題となった。フランスのマクロン大統領は今週中国を訪問し、習氏と会談する見通しとなっている。
