▽ウクライナ、9日に米と修正和平案共有 欧州首脳との会談受け<ロイター日本語版>2025年12月9日午前 6:56 GMT+9
Olena Harmash, Elizabeth Piper

[ロンドン/キーウ 8日 ロイター] – スターマー英首相、ドイツのメルツ首相、フランスのマクロン大統領は8日、ロンドンでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ゼレンスキー氏への強い支持を表明した。米国がロシアとの和平案合意を求める中、ウクライナは「重要な局面」を迎えていると語った。
同会談を受け、ウクライナは翌9日に、ロシアとの戦争終結を目指す修正和平案を米国と共有する。ゼレンスキー大統領は会談後、記者団に対し、修正案は20項目から成るが、ロシアが求めてきた領土放棄を巡る問題については依然として合意に至っていないと説明。
「米国は基本的に、妥協点を模索する姿勢を示している」とした上で「領土を巡る問題は複雑であり、まだ妥協点は見出せていない」と述べた。また、ウクライナは自国領土のいかなる部分も放棄しないというこれまでの考えを改めて表明した。
これに先立ちゼレンスキー氏は、欧州諸国が米和平案に対してより好条件で交渉しようとする際には、微妙なバランス調整が必要だと指摘。「米国なしでは対処できないこともあれば、欧州なしではできないこともある。だからこそわれわれは、重要な決断を下す必要がある」と述べていた。
また、各国首脳らは和平合意に至った場合に備えて、確固たる計画を策定したいとの考えを示した。また、ロシアからのさらなる攻撃を抑止するため、米国の「安全の保証」を得ることを目指している。
英政府筋は、この日の会合では、凍結されたロシア資産の活用が焦点になると述べていた。
▽メローニ伊首相、ゼレンスキー氏と電話会談 緊急支援など表明<ロイター日本語版>2025年12月8日午後 2:40 GMT+9

[ローマ 7日 ロイター] – イタリアのメローニ首相は7日、和平プロセス協議のためロンドン、ブリュッセル、ローマ訪問を控えるウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した。首相官邸が明らかにした。
トランプ米大統領のウクライナ特使は先に、戦争終結に向けた合意は「非常に近い」とし、2つの主要問題の解決にかかっていると述べていた。しかしロシア大統領府(クレムリン)は、米国による提案の一部に抜本的な変更が必要だと主張した。 もっと見る
メローニ氏は、ロシアによる民間人への「無差別」攻撃の新たな波がきたとして連帯をあらためて表明。ウクライナのエネルギーインフラと住民を支援する緊急物資の派遣を発表した。
声明によると、イタリア企業が提供した発電機を今後数週間以内に発送する。
メローニ氏はまた、進行中の交渉と、「公正かつ永続的な平和」確保に向けた米国主導の努力に対する支持をあらためて表明。ウクライナが誠意を持って関与する意欲を示したことを歓迎し、ロシアにも同様にオープンな姿勢を示すよう求めた。
ゼレンスキー氏は、約4年にわたる紛争の終結に向けた協議の一環として、近日中に欧州各国首脳と会談する予定。
▽ゼレンスキー氏、和平巡る米との協議「建設的だが容易でない」<ロイター日本語版>2025年12月8日午前 8:24 GMT+9

[キーウ 7日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、ウクライナ和平計画を巡る米国代表者らとの協議について、建設的だが、容易なものではないという認識を示した。
ゼレンスキー氏は6日に米政権のウィットコフ特使およびトランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏と電話会談を行った。8日にはロンドンで仏英独首脳と会談する。ブリュッセルでも、さらなる協議が予定されている。
ゼレンスキー氏はビデオ演説で、「米国の代表者はウクライナの基本的な立場を理解している。協議は容易なものではなかったが、建設的だった」と述べた。
米国の仲介や高官レベルの定期的な接触にもかかわらず、和平交渉の進展は遅く、ウクライナの安全の保証やロシア占領地域の扱いを巡る対立は依然として解決していない。
