- 日銀総裁発言、ハセット氏見解、スペースXが来年IPOへ
- マイクロソフトのインド投資、米求人件数が増加

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
目標達成が視野に
日銀の植田和男総裁は物価目標の達成に近づきつつあるとの認識を示し、来週の金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの観測を一段と強めた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで植田総裁は「持続的な2%のインフレに近づいている」と発言。「持続的に2%のインフレを達成」するまで、日銀は緩和の度合いを緩やかに調整し続けると述べた。「政策金利が自然利子率(中立金利)の水準に戻るまで」と続け、「その水準がどこであるにしてもだ」と付け加えた。翌日物金利スワップ市場では、来週の会合で利上げが実施される確率は約88%と織り込まれている。
大幅引き下げの余地
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は、連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利には大幅な引き下げ余地があるとの認識を示した。ハセット氏は次期FRB議長人事で最有力候補とされている。同氏はFRB議長に就任した場合、トランプ大統領が求める「大幅利下げ」を推進するかどうか問われ、「データがそれを示しているのであれば、例えば今なら、そうした利下げには十分な余地があると思う」と述べた。それは25bpを超える引き下げを意味するのかとの質問には、「その通りだ」と答えた。
史上最大
イーロン・マスク氏の宇宙開発企業、スペースXは300億ドル(約4兆7100億円)を大きく上回る資金の調達を目指し、新規株式公開(IPO)計画を進めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。実現すれば、史上最大規模のIPOとなる。IPOでは企業価値1兆5000億ドルの評価を見込んでおり、サウジアラムコが2019年の株式公開で記録した規模を上回る。アラムコは当時、290億ドルを調達した。
インド投資
マイクロソフトは、向こう4年間でインドの人工知能(AI)およびクラウドコンピューティング分野に175億ドル(約2兆7500億円)を投じると表明した。同社としてはアジアで過去最大の投資となる。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)がモディ首相との会談後に発表した。この投資は規模、スキル、主権の3本柱に重点を置いており、インド国内にAIイノベーションの幅広いエコシステムを構築するというモディ首相の目標と合致する。インドは市場としてだけでなく、AIの人材とデータの供給源としても存在感を高めている。
5カ月ぶり高水準
10月の米求人件数は767万件と前月比で増加し、5カ月ぶりの高水準となった。一方、採用ペースが鈍化したほか、レイオフ件数は拡大し、労働市場が引き続き減速している状況も示された。こうした状況は、一部セクターで労働需要が一段と抑制的になっていることと整合する。政府閉鎖の影響で9、10月分の発表は遅れていたが、今回まとめて公表された。9月の求人件数は765万8000件への増加だった。求人件数は増加したものの、全体を押し上げたのは小売りや卸売り、ヘルスケアといった一部の業種に限られた。
その他の注目ニュース
トランプ氏がベネズエラ大統領に警告、「残された日は少ない」-報道
世界の超富裕層、人口下位50%の3倍の資産保有-富の不平等鮮明に
