▽ゼレンスキー氏、大統領選実施の用意表明 安全確保なら3カ月内にも<ロイター日本語版>2025年12月10日午前 7:37 GMT+9

[キーウ 9日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、米欧などが投票の安全を確保できれば、3カ月以内に大統領選を実施する用意があると述べた。
ウクライナでは戦時中の選挙は法律で禁止されているが、昨年に任期が切れたゼレンスキー氏は、早期の戦争終結を求めるトランプ米大統領から選挙実施の圧力をかけられている。
ゼレンスキー氏は記者団に対し「私は選挙の準備ができている。さらに、選挙の安全を確保するため米国や欧州に協力してほしい」とし、「そうすれば今後60─90日以内に選挙を実施する準備が整うだろう」と述べた。
戒厳令下でも選挙実施を可能にする法案の準備を議会に求める考えも示した。
トランプ氏は同日公開されたポリティコのインタビューで、ウクライナ政府が戦争を口実に選挙を回避しているとの見方を示唆。「彼らは民主主義について語るが、もはや民主主義ではないところまで来ている」と語った。
ゼレンスキー氏は自身が権力にしがみついているという指摘を「全く不適切」として否定した。
▽ウクライナ、和平計画の「修正版」を近く米国に提示へ<ロイター日本語版>2025年12月10日午前 5:44 GMT+9

[ キーウ 9日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、同国と欧州の同盟国は、和平計画に関する「修正版文書」を近く米国に提出する準備が整うと述べた。
ゼレンスキー氏は声明で、修正案は8日にロンドンで英仏独の首脳らと協議してまとめた合意の「発展形」で、米国の精査を受ける準備ができていると述べた。また、「米国側と協力して、可能な限り迅速に措置を実行可能にしたいと考えている」とした。
フィンランドのストゥブ大統領は9日、同盟国が20項目の枠組みと一連の安全保障保証、復興計画を含む3つの別々の文書に取り組んでいると述べた。
▽ロシア軍、ウクライナの全戦線で前進=参謀総長<ロイター日本語版>2025年12月9日午後 4:38 GMT+9

[モスクワ 9日 ロイター] – ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は9日、ウクライナの全戦線で前進しており、現在はウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクの東にあるミルノフラード町で包囲したウクライナ軍を標的にしていると述べた。
ゲラシモフ氏は将校らとの会合で、プーチン大統領からミルノフラードのウクライナ軍打破を命じられており、同町の建物の30%以上を制圧したと語った。
ロシアはポクロウシク全体を制圧したと主張。一方、ウクライナはポクロウシクの陥落を繰り返し否定し、ミルノフラードで反撃していると述べている。
▽ウクライナ、9日に米と修正和平案共有 欧州首脳との会談受け<ロイター日本語版>2025年12月9日午前 9:20 GMT+9
Olena Harmash, Elizabeth Piper

[ロンドン/キーウ 8日 ロイター] – スターマー英首相、ドイツのメルツ首相、フランスのマクロン大統領は8日、ロンドンでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ゼレンスキー氏への強い支持を表明した。米国がロシアとの和平案合意を求める中、ウクライナは「重要な局面」を迎えていると語った。
同会談を受け、ウクライナは翌9日に、ロシアとの戦争終結を目指す修正和平案を米国と共有する。ゼレンスキー大統領は会談後、記者団に対し、修正案は20項目から成るが、ロシアが求めてきた領土放棄を巡る問題については依然として合意に至っていないと説明。
「米国は基本的に、妥協点を模索する姿勢を示している」とした上で「領土を巡る問題は複雑であり、まだ妥協点は見出せていない」と述べた。また、ウクライナは自国領土のいかなる部分も放棄しないというこれまでの考えを改めて表明した。
これに先立ちゼレンスキー氏は、欧州諸国が米和平案に対してより好条件で交渉しようとする際には、微妙なバランス調整が必要だと指摘。「米国なしでは対処できないこともあれば、欧州なしではできないこともある。だからこそわれわれは、重要な決断を下す必要がある」と述べていた。
また、各国首脳らは和平合意に至った場合に備えて、確固たる計画を策定したいとの考えを示した。また、ロシアからのさらなる攻撃を抑止するため、米国の「安全の保証」を得ることを目指している。
その後、ゼレンスキー氏はブリュッセルに移動。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長とコスタ大統領は、ロシアとのいかなる和平合意もウクライナの主権を尊重し、同国の安全を長期的に保証する必要があると表明した。 もっと見る
ゼレンスキーはテレグラムで、EU首脳、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長との会談について「良好で生産的だった。われわれは協調的かつ建設的に行動している」と述べた。
英政府筋は、この日の会合では、凍結されたロシア資産の活用が焦点になると述べていた。
