• FOMCが利下げ、メタの戦略見直し、DeepSeekが密輸半導体で開発
  • ベネズエラ沖で石油タンカー拿捕、マイアミ市長選
Fed Chair Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision
Photographer: Kent Nishimura/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

3人反対

米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き下げ、3.5-3.75%に設定することを決定した。利下げは3会合連続。2026年については、利下げ1回との見通しを維持した。利下げは賛成9、反対3で決定された。3人の反対票が出たのは2019年以来。シカゴ連銀のグールズビー総裁とカンザスシティー連銀のシュミッド総裁は、金利据え置きを主張した一方、マイラン理事は0.5ポイントの利下げを主張した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見で「政策スタンスの一段の正常化は、関税の影響が一巡した後、労働市場の安定化に寄与するとともに、インフレ率が2%に向けて再び低下基調をたどることを可能にするだろう」と述べた。

戦略見直し

メタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は同社の軸足を収益化可能な人工知能(AI)モデルの開発に移しつつある。関係者によると、コードネーム「Avocado」と呼ばれる新たなAIモデルは来春公開される見通しで、クローズドモデルとなる可能性がある。この動きは競合のグーグルやOpenAIが採用している手法と同じで、メタが長年掲げてきたオープンソース戦略から大きな転換となる。同氏はこれまで、新たなツールや技術を一般に開放することがメタの製品を強化し、普及を促すと主張してきた。

密輸半導体で開発

中国のAIスタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)は米国が対中輸出を禁止しているエヌビディアの次世代AI半導体「ブラックウェル」を使い、次期主力モデルの開発を進めているという。米メディアのジ・インフォメーションが報じた。同報道によれば、輸出が許可された国のデータセンター向けに送られたブラックウェル搭載のサーバーが検査終了後に分解され、中国に輸出されている。密輸に利用されている具体的な国の名前は挙げられていない。

タンカー拿捕

米軍はベネズエラ沖で制裁対象の石油タンカーを拿捕したと、事情に詳しい関係者が明らかにした。今回の拿捕により、海運会社が同国の原油積み込みに一段と慎重になるとみられ、ベネズエラの原油輸出は一段と困難になる恐れがある。ベネズエラ産原油の大半は中国向けで、通常は仲介業者を介し、制裁リスクを背景に大幅な割引価格で輸出されている。

警戒シグナル

9日に投開票された米フロリダ州マイアミ市長選で、民主党候補アイリーン・ヒギンズ氏の当選が確実になった。民主党の市長誕生は約30年ぶり。全ての開票所の開票が終了した時点で、ヒギンズ氏は共和党のエミリオ・ゴンザレス候補を18ポイント以上リード。AP通信や選挙情報サイトのディシジョン・デスクが当確を出した。民主党はニュージャージー州やバージニア州の知事選など、最近相次ぎ勝利を収めており、今回のヒギンズ氏の当選で勢いが増した格好だ。2026年の中間選挙を控え、共和党にとっては警戒シグナルだと広く受け止められている。

その他の注目ニュース

日銀は今月会合後も複数回の利上げへ、ペースは半年ごと-早川元理事

スペースXが号砲か、超大型IPOラッシュ始動の予兆-26年の活況に期待

Netflixが再び「Debtflix」に、ワーナー買収に向け巨額の借り入れ