• 短期的に景気下降は想定せずも、失業率上昇は利下げを促す見通し
  • 1月の次回FOMC会合で0.5ポイント利下げの必要性は低下
マイランFRB理事
マイランFRB理事Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

Maria Eloisa Capurro

米連邦準備制度理事会(FRB)のマイラン理事は、来年も利下げを続けなければ、リセッション(景気後退)を招くリスクがあるとの考えを示した。

  マイラン氏は22日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「政策を引き下げ方向に調整しなければ、リスクが生じると思う」と発言。短期的に景気下降は想定していないとしつつ、失業率の上昇はFRB当局者に利下げの継続を促すはずだと付け加えた。

  「失業率は、人々が想定していた水準を上回る可能性が出てきた。こうしたデータは当局者をハト派方向に促すはずだ」と述べた。

  FRB当局者が9月以降に3回にわたり、計75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを実施してきたことを踏まえると、1月下旬の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合で50bpの利下げを行う必要性は低下したと、同氏は指摘。ただし、自身の判断はまだ固まっていないと続けた。

  その上で、「大幅な利下げではなく、細かな調整を行う局面に入りつつある」とし、「その段階に既に達しているのか、あるいはそこに至るのになお数回の利下げが必要なのかは分からない」と話した。

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原題:Fed Risks Recession Without More Interest Rate Cuts, Miran Says(抜粋)