- 米経済は2年ぶりの高成長、中国製半導体の米調査、銅が過去最高値
- ベッセント氏のインフレ目標レンジ論、ウクライナに大規模攻撃

Bloomberg News
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4.3%成長
米経済は7-9月(第3四半期)に2年ぶりの高い成長率を記録した。底堅い個人消費や企業設備投資に加え、貿易政策の落ち着きが寄与した。実質国内総生産(GDP)は前期比年率4.3%増加し、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値3.3%増を上回った。個人消費も市場予想を上回る3.5%増だった。トランプ大統領が打ち出した関税措置が一部撤回される中、米経済は個人消費が先導する形で年央を通じて勢いを維持したことが、今回のGDPでは示された。
関税見送り
米国は半導体分野で中国が不公正な貿易慣行に従事していると非難しながらも、少なくとも2027年半ばまでは中国製半導体の輸入に追加的な関税を課さない方針を示した。米通商代表部(USTR)は中国半導体業界に対する調査結果を発表。バイデン前政権の末期から約1年にわたる調査期間中、トランプ大統領は中国の習近平国家主席との間で、世界の市場を揺るがせた貿易戦争を休止することに合意した。通商法301条に基づく今回の調査報告で即時の関税措置は発表されなかったが、将来的な導入の可能性には触れられている。
過去最高値
ロンドン金属取引所(LME)の銅価格は1トン=1万2000ドルを超え、過去最高値を更新した。深刻な供給障害やトランプ米大統領の関税政策に伴う貿易の混乱で、銅価格の年間上昇率は2009年以来の大きさを記録する勢いだ。23日の取引では2%高の1万2159.50ドルまで上値を伸ばし、年初来の上昇率は3割を超えた。工業に欠かせない金属である銅にトランプ氏が関税を課す可能性が警戒され、今年に入り米国の銅輸入が急増。他国・地域の製造業者も供給を確保しようとし、価格を押し上げる結果となっている。
目標レンジ
ベッセント米財務長官は物価上昇率が連邦準備制度理事会(FRB)の2%目標水準に持続的に回帰すれば、同インフレ目標の見直しを支持する考えを示した。22日に公開されたポッドキャスト「All-In Podcast」のインタビューで「2%目標の達成は視野に入ると考えている。2%に戻った段階で、目標をレンジで設定する方がはるかに賢明かどうか、われわれは議論できる」と発言。「非常に活発な話し合い」が行われることになると続けた。
ミサイル30発余り
ウクライナ和平交渉が進行する一方で、ロシアはミサイルと無人機(ドローン)で大規模な攻撃を実施し、子供を含む複数の民間人が死亡、エネルギー施設が損傷した。ウクライナのゼレンスキー大統領は、合計約650機のドローンと30発余りのミサイルが複数の地域を襲ったとし、攻撃は「交渉のさなかに」行われたと非難。米当局者とフロリダ州で和平案について交渉したウクライナの代表団は、ちょうど帰国したばかりだった。
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