▽ウクライナ軍、東部シベルスクから撤退 要衝掌握に向けロシア軍前進<ロイター日本語版>2025年12月24日午前 6:00 GMT+9

[キーウ 23日 ロイター] – ウクライナ軍は23日、ロシアとの激戦が続いている東部ドネツク州のシベルスクから撤退したと発表した。ロシア軍はウクライナ東部の要衝掌握を狙った攻勢を展開している。
ウクライナ軍参謀本部は声明で、「侵略軍は、兵力数における圧倒的な優位性と小規模な攻撃部隊の継続的な圧力により前進した」と言及。ウクライナ軍は生命と資源を守るため兵士を撤退させたとしつつ、ロシア軍に甚大な損害を与えたと主張した。
シベルスクの陥落により、ロシア軍は西方約30キロに位置する同州の要衝スラビャンスクに向けてさらに前進することになる。スラビャンスクはウクライナ東部ドンバス地方(ルハンスク州、ドネツク州)の「要塞地帯」にあり、ロシアはドンバス地方全域の割譲を求めている。
▽ウクライナ、複数の草案文書準備 代表団協議受けゼレンスキー氏が表明<ロイター日本語版>2025年12月24日午前 1:47 GMT+9

[キーウ 23日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、ロシアのウクライナ侵攻終結に向けた米・ウクライナ高官協議を受け、安全の保証を含む複数の文書の草案を準備したと表明した。
米特使らは先週末、米フロリダ州でウクライナ・欧州の代表団と協議。ロシア代表団とも別途協議を実施。ウクライナ側は、米政権から当初提示された領土割譲や軍事面の制限を巡り調整を図ってきた。
ゼレンスキー氏はXへの投稿で、トランプ大統領の特使らとの協議は生産的で「複数の草案が作成された」とし、「ウクライナへの安全の保証、復興、ならびに戦闘終結に向けた基本枠組みに関する文書が含まれている」と表明。さらに「戦闘終結という目的と、ロシアによる3度目の侵攻を防ぐ必要性に沿う形で要点が設定されている」と言及した。
ロシアは2014年、ウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合している。ウクライナ当局は、和平が合意された後もロシアによる再侵攻を防ぐため、同盟国からの強力な安全の保証を求めている。
ゼレンスキー氏の表明前、ロシア軍はウクライナのエネルギー施設を攻撃し、広範に停電が発生。少なくとも3人が死亡した。
ロシア紙イズベスチヤは、先週末の米ロ間の協議は飛躍的進展と見なすべきではないとのロシア大統領府ペスコフ報道官の発言を伝えた。
▽ロシアがウクライナを大規模攻撃、3人死亡 各地で停電<ロイター日本語版>2025年12月23日午後 8:07 GMT+9

[キーウ 23日 ロイター] – ロシア軍は23日、ウクライナに対しミサイルとドローン(無人機)による大規模な空爆を実施した。ウクライナ当局によると、クリスマスを控える中、子供1人を含む少なくとも3人が死亡。各地でエネルギー施設が損傷し広範囲に停電が発生している。
スビリデンコ首相によると、今回の複合的な攻撃では特にウクライナ西部のエネルギー施設が大きな被害を受けた。数日前には米国主導で和平協議が行われていた。
中部ジトーミル州では4歳児を含む2人が死亡。首都キーウ近郊でも1人が死亡し、地元当局によると少なくとも5人が負傷した。
ポーランド軍と同盟国は、ウクライナ西部へのロシアの空爆に対し、領空侵犯を実施したことを受け、領空の安全確保へ航空機を緊急発進(スクランブル)させた。 もっと見る
ウクライナのゼレンスキー大統領はXに「ロシアの優先事項がどこにあるかを示す極めて明確なシグナルだ」と投稿。空爆は少なくとも13州に及び、「人々が家族と自宅で安全に過ごしたいと願うクリスマスの直前に攻撃が行われた」と非難した。ウクライナ空軍は、ロシアがドローン635機とミサイル38発で攻撃したが、ほとんどが撃墜されたと発表した。
ウクライナの送電網運用会社によると、攻撃を受け、大半の州で緊急停電が実施されている。北部チェルニヒウ州、西部リビウ州、南部オデーサ州でも重要インフラやエネルギー施設が損傷した。
一方、ウクライナの夜間ドローン攻撃により、ロシア南部スタブロポリ地方の工業施設で火災が発生した。クラスノダール地方タマン港の石油パイプラインでも火災が発生したが、鎮火したという。 もっと見る
