
米司法省は23日、性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン氏を巡る捜査に関する新たな資料を公開した。同氏と過去に関係があったとされるトランプ大統領への政治的な圧力が強まり得る内容も含まれている。
今回公表された数千ページに及ぶ追加資料には、トランプ氏が事実ではないと否定してきた1990年代のエプスタイン氏の自家用機への搭乗について、新たな詳細が記された2020年の検察官による電子メールも盛り込まれている。
エプスタイン氏を巡る問題は、トランプ氏にとって長年にわたり政治的な課題となってきた。両氏はかつて交流があったとされるが、トランプ氏は約20年前に関係を断ち、エプスタイン氏の犯罪行為についても認識していなかったと説明している。
今回の資料も、19日に公表された第1弾と同様に多くの箇所が黒塗りされている。ただ最新の資料では、初回分や週末に公表された内容と比べ、トランプ氏への言及が大幅に増えているようだ。
米司法省は23日、Xへの投稿で「これらの文書の一部には、2020年大統領選の直前に連邦捜査局(FBI)に提出された、トランプ大統領に対する虚偽かつ扇情的な主張が含まれている」と説明した。ホワイトハウスは司法省の声明に言及するにとどめ、追加のコメントは控えた。
自家用機に8回搭乗
「エプスタイン飛行記録」と題する2020年1月7日付の電子メールによると、トランプ氏は1993年から1996年にかけて、エプスタイン氏の自家用機に少なくとも8回搭乗していたと記されている。これらの中には、エプスタイン氏の長年の側近ギレーヌ・マクスウェル氏が同乗していた複数の便も含まれる。トランプ氏は昨年、エプスタイン氏の自家用機に搭乗したことはないと述べていた。
同メールには「これまで報じられていた、あるいは把握されていた以上に、トランプ氏がエプスタイン氏の自家用機に多く搭乗していたことが記録には示されている」との記載もある。
1993年のあるフライトでは、トランプ氏とエプスタイン氏の2人のみが搭乗者として記録されていた。また別の便では両氏に加え、名前が黒塗りされた20歳の人物1人だけが記載されていた。
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原題:Fresh Tranche of Epstein Files Has Trump Mentions, Bank Records(抜粋)
