
- 12月の消費者信頼感指数は89.1に低下、エコノミスト予想を下回る
- 現況指数は2021年2月以来の低水準、家計への見方も悪化
米消費者信頼感指数は5カ月連続で下げた。労働市場とビジネス環境に対する悲観的な見方が広がった。
| キーポイント |
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| ・12月の消費者信頼感指数は89.1に低下 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は91.0 ・前月は92.9(速報値88.7)に上方修正 ・民間調査機関のコンファレンスボードが発表 |
現況指数は116.8と、2021年2月以来の低水準。今後6カ月の見通しを示す期待指数は前月から横ばいだった。

物価高と労働市場の動向は年間を通じて消費者を不安にしており、消費者信頼感指数を押し下げてきた。雇用の伸びは鈍り、失業率は上昇、インフレは連邦準備制度理事会(FRB)が目指す水準を依然上回っている。
エコノミストの予測では来年も雇用は低調で、失業率はほとんど改善が見込めず、引き続き消費者信頼感の重しになる。賃金の伸びは一段と減速し、所得層によって消費の差が拡大する見通しだ。
ブルームバーグ・エコノミクスのイライザ・ウィンガー氏は「雇用の機会に対する消費者の見方は12月に悪化し、同時に将来の労働市場に対する見方も弱くなった。労働市場の健全性がいかに米金融政策を左右するかを考慮すると、来年はより多くの利下げがあると予想される」と述べた。
職探しが困難との回答は増え、仕事が豊富にあるとの回答比率は低下した。両者の差は縮小し、2021年2月以来の小幅となった。エコノミストは労働市場の動向を示す重要指標として、この差に注目している。
家計に対する回答者の見方は、ほぼ4年ぶりにマイナスの領域に悪化した。一方で先行きに対しては明るさを増している。
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統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Consumer Confidence Drops for Fifth Straight Month (4)(抜粋)
