ベネズエラのマドゥロ大統領夫妻の拘束で開けた2026年。今年も世界中がトランプ劇場に振り回されそうな予感がする。主役はもちろんトランプ大統領。国内外の政策は全てトランプ氏が発信源だ。並いる閣僚、側近はみな「最終的にはトランプ氏が決める」と、大統領への忖度に余念がない。そしてベネズエラでの軍事作戦に関連してグリーンランドと「ドンロー主義」という言葉が米国のメディアを賑わしている。CNNによるとトランプ氏は3日未明に実行したベネズエラに対する軍事作戦を説明する中で、記者団にこの言葉を初めて使った。西半球を支配すると言う意味づけだと説明している。トランプ氏の名前とモンロー主義を掛け合わせた造語だ。モンロー主義もトランプ氏もおおよその見当はつく。だが。「ドンロー主義」と言われてもなんのことか、さっぱりわからない。まずはCNNの説明を聞いてみよう。
「ドンロー主義」という造語ができたのは約1年前とみられる。トランプ氏のお気に入りメディアの一つニューヨーク・ポスト紙が昨年1月8日、一面にこのフレーズを掲載し、トランプ氏のグリーンランド取得の意欲を伝えた。この頭韻を踏んだフレーズは徐々に地政学的な議論に浸透し、攻撃の前日にはFOXニュースの番組でも取り上げられた。番組内ではドンロー主義についてトランプ氏は、「モンロー主義を覚えているだろうか。今回のケースでは米国の支配力を西半球に及ぼすということだ」と説明している。1823年に当時のモンロー大統領が発表した声明は、欧州列強に対し、南北米大陸における米国の勢力圏を尊重するよう警告するものだった。トランプ氏は3日の記者会見で「モンロー主義は重要なものだが、我々はそれを大きく、実に大きく上回っている」と述べたうえで、初めて「ドンロー主義」という言葉を使った、とある。
西半球とは経度0から西回りに180度までの範囲が含まれる。ここには南北アメリカ大陸や大西洋・太平洋の西部など島嶼部も含まれる。そしてなんとあのグリーンランドが西半球に属しているのだ。ベネズエラ攻撃に関してトランプ氏がわざわざ、「グリーンランドは絶対必要だ」と発言したかわからなかったが、要するにベネズエラと一緒に「ドンロー主義」の対象であると強調したわけだ。デンマークを脅したわけではなく、「ドンロー主義」では必ずそうなると言いたかったのだろう。これに対してデンマークのフレデリクセン首相は「トランプ米大統領が自治領グリーンランドを攻撃すれば、北大西洋条約機構(NATO)の終焉(しゅうえん)を意味する」と警告した。EUの主要な政治家もこの構想に強く反対している。ウクライナ戦争では強権国家・ロシアと西側陣営が対峙している。トランプ氏はプーチンの言いなりに見える。そして今度はAmerica Firstの「ドンロー主義」だ。地球はどうなる・・・
