• 米国抜きのNATOなどロシアも中国も全く恐れていない-トランプ氏
  • ノーベル平和賞を受賞できなかったことを理由にノルウェーも批判
トランプ大統領はNATOに対する新たな批判を展開
トランプ大統領はNATOに対する新たな批判を展開Photographer: Andrew Harnik/Getty Images

Courtney Subramanian

トランプ米大統領は、北大西洋条約機構(NATO)に対する新たな批判を展開した。デンマークのフレデリクセン首相は数日前、同国の自治領であるグリーンランドを米国が攻撃すれば、NATO同盟は終焉(しゅうえん)を迎えることになると警告していた。

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  トランプ氏は7日、SNSに「米国抜きのNATOなど、ロシアも中国も全く恐れていない。本当に必要な時にNATOがわれわれのために立ち上がるとは思えない」と全て大文字で投稿。また同盟国の防衛支出水準についても批判した。

  NATOが相互防衛義務を定めた第5条を発動したのは、2001年9月11日の米同時多発テロ後の1度きりだ。

  トランプ氏はこの1週間に好戦的な姿勢を強めており、グリーンランド取得への野心を巡って欧州では新たな懸念が広がっている。グリーンランドに対する強硬姿勢は、共和党内からの反発も引き起こしている。

  かつて共和党上院院内総務を務めたマコネル上院議員は、米当局者によるグリーンランド取得の示唆を「無作法であると同時に逆効果だ」と批判した。マコネル氏は、外交政策を巡りこれまでトランプ氏とたびたび衝突してきた。

  上院情報委員会のメンバーでNATO支持派のランクフォード議員(共和)は7日、記者団に対し、「既に米軍基地を置く同盟国である平和な国を脅す必要はない」と語った。

  またマカウスキ上院議員は、グリーンランドを購入や武力で取得するとの議論は「極めて不安を覚えるもので、明らかに懸念すべきことだ」と述べた。

  トランプ氏はこのほか、ノーベル平和賞を受賞できなかったことを理由にNATO加盟国のノルウェーも批判し、その判断を「愚かだ」と表現した。同賞はノルウェーの委員会が選考している。ただそれでもトランプ氏は、NATOへの関与は維持すると述べた。

  「たとえ彼らがわれわれのために立ち上がらなくても、われわれは常にNATOのために存在する」とトランプ氏は記した。

  トランプ氏は投稿でグリーンランドには直接言及しなかったが、ホワイトハウスは前日、グリーンランド取得のための軍活用を否定しなかった。米軍がベネズエラのマドゥロ大統領拘束のために実施した軍事作戦も、目的達成のためなら軍事力行使をいとわなくなっているのではないかとの懸念を強めている。

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原題:Trump Airs Doubts on NATO’s Value as Greenland Tensions Rise (1)(抜粋)