▽イラン抗議デモ死者490人か 米・イスラエルをけん制<時事ドットコム>2026年01月12日06時28分配信

【図解】イラン
【図解】イラン

 【イスタンブール時事】イラン各地で続く抗議デモで、ロイター通信は11日、米拠点の人権団体の集計として、治安部隊との衝突によるデモ参加者の死者が490人に達し、1万人以上が拘束されたと伝えた。治安部隊側も48人が死亡したという。治安当局は、体制打倒を訴えるデモ隊への実弾射撃などで徹底弾圧を進めているとみられる。

 イラン国営メディアによると、ペゼシュキアン大統領は11日、「暴徒やテロリストの集団が社会全体を混乱させるのを許してはならない」と強調。ただ、インターネットがほぼ遮断された情報統制下でも、デモ収束の見通しは立っていない。

 米ニュースサイト「アクシオス」は米・イスラエル両当局者の見方として、イラン治安部隊内に離反の兆候があるものの、体制崩壊が差し迫っている状況ではないと伝えている。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によれば、抗議デモ支援のため介入する可能性を示唆しているトランプ米大統領は、13日に政権高官らと今後の具体策を協議する予定。イラン軍事関連施設へのサイバー作戦や制裁強化などが検討されるという。

 イランを敵視するイスラエルのネタニヤフ首相は11日、「自由を求める闘争を支持する」と強調。「イランが間もなく圧政から解放されるよう望んでいる」と述べ、イランの体制転換の必要性を訴えた。

 これに対し、イランのガリバフ国会議長は「イランを攻撃すれば、占領地(イスラエル)と全ての米軍基地や艦船が正当な報復対象となる」と警告した。

▽イラン、介入なら報復と米・イスラエルに警告-デモ激化、死者116人<bloomberg日本語版>2026年1月11日 at 17:20 JST

  • 攻撃を受けた後の対応に限定しないとイラン国会議長
  • 米とイスラエルが暴力的騒乱をあおっている-イラン外相
テヘランの反政府デモ(1月10日)
テヘランの反政府デモ(1月10日)Source: UGC/AP Photo

Arsalan Shahla

イランの反政府デモが3週目に入り、死者が増える中、同国は10日、米国とイスラエルに対し、いかなる介入も行わないよう警告した。

  米国に拠点を置く人権団体「ヒューマン・ライツ・アクティビスツ・ニュース・エージェンシー」によると、通貨危機をきっかけに12月28日に始まった最近の騒乱に関連する死者は116人に達し、その多くは実弾やペレット弾による銃撃で死亡したという。

  10日は、王制時代のパーレビ元国王の息子で、現在米国に亡命しているレザ・パーレビ元皇太子が、都市中心部の掌握や主要部門でのストライキを呼びかけ、全国的な反政府デモが激化してから3晩目となった。

  トランプ米大統領は、イラン政府に対しデモ参加者に発砲しないよう繰り返し警告しており、10日には米国は「支援する用意がある!!」と述べた。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、複数の米政府当局者の話として、トランプ氏がここ数日、新たな軍事攻撃の選択肢について説明を受けていると報じた。

  イランのガリバフ国会議長は、国営テレビが伝えた発言の中で、「米軍による攻撃が行われた場合、占領地と米軍および海運拠点は、われわれにとって正当な攻撃対象となる」と述べた。また、イランが潜在的な脅威に対して先制的に行動する可能性があると改めて警告。「正当防衛の枠組みの中で、われわれは攻撃を受けた後の対応に限定しない」と語った。

  またイランのアラグチ外相は10日遅く、米国とイスラエルが暴力的な騒乱をあおっていると非難し、イランに対するいかなる行動も取らないよう警告した。同相は、「放火をすれば、最終的には自分に返ってくる。それを信じないことこそが妄想だ」と述べた。

  ヒューマン・ライツ・アクティビスツ・ニュース・エージェンシーによると、死者に加え、2638人が拘束された。犠牲者の中には医療関係者も含まれており、7人は18歳未満だったという。

原題:Iran Warns US, Israel of Retaliation as Unrest Enters Third Week(抜粋)

▽イスラエル、米国のイラン介入に備え厳戒態勢=関係筋<ロイター日本語版>2026年1月11日午後 3:59 GMT+9

イスラエル、米国のイラン介入に備え厳戒態勢=関係筋

[11日 ロイター] – イスラエル筋3人が明らかにしたところによると、同国は大規模な反政府デモが起きているイランに米国が介入する可能性に備え厳戒態勢を敷いている。

トランプ米大統領は10日、交流サイト(SNS)に「イランはおそらくかつてないほど『自由』に目を向けている。米国は支援する準備ができている!!!」と投稿した。 もっと見る

同筋はイスラエルの厳戒態勢が実際に何を意味するかについては詳しく説明しなかった。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相と米国のルビオ国務長官は10日に電話会談し、米国がイランに介入する可能性について話し合った。会談に同席したイスラエル関係者が明らかにした。

米当局者は両者の電話会談を確認したものの、内容については明らかにしなかった。

こうした中、イランのガリバフ国会議長は11日、米国から攻撃を受ければイスラエルや地域の米軍基地を「正当な標的」として反撃することになると警告した。

▽イラン当局、騒乱拡大で取り締まり強化示唆 ネット遮断続く<ロイター日本語版>2026年1月11日午前 10:29 GMT+9

イラン当局、騒乱拡大で取り締まり強化示唆 ネット遮断続く

[ドバイ 10日 ロイター] – イラン当局は10日、反政府デモに対する取り締まりを強化する可能性を示唆した。革命防衛隊は騒乱を「テロリスト」によるものだと非難し、統治体制を守ると表明した。

一方、トランプ米大統領は交流サイト(SNS)に「イランはおそらくかつてないほど『自由』に目を向けている。米国は支援する準備ができている!!!」と投稿した。

イラン全土で新たな暴力の情報が出ているが、インターネットが遮断されており、騒乱の全容を把握することは困難となっている。

首都テヘランや、北部ラシュト、北西部タブリーズ、南部シーラーズ、ケルマーンなどいくつかの都市の多くの地区で新たな抗議活動が起きているとする動画がネット上に投稿された。ロイターはこれらの映像の真偽を今のところ確認できていない。

国営メディアは、テヘラン西部のカラジで市庁舎が放火されたと伝え、「暴徒」を非難。シーラーズ、コム、ハメダンのデモで殺害されたとする治安部隊員の葬儀の映像も放送した。

米情報当局高官によると、反対派は政府要人が逃亡するか寝返るまで圧力をかけ続けようとしている一方、当局は米国に介入する正当な理由を与えることなくデモを一掃するために十分な恐怖を植え付けようとしている。

イランの人権団体HRANAによれば、これまでに少なくとも50人のデモ参加者と15人の治安要員が死亡し、約2300人が逮捕された。