- アップルがAI搭載版SiriにGemini採用との報道で買いが集まる
- 予想PERは28倍に上昇、バフェット氏も保有で信認強まる

アルファベットの時価総額が12日、4兆ドル(約631兆円)を突破した。人工知能(AI)ブームの恩恵を受ける屈指の銘柄として、評価が一段と高まっている。
株価は一時1.7%上昇し、334.04ドルまで上昇。これにより時価総額は4兆ドルに達した。アルファベットは最近、アップルを抜いて時価総額で2位となっており、現在はエヌビディアに次ぐ規模となっている。時価総額が4兆ドルを超えたのは、エヌビディア、アップル、マイクロソフトに続いて4社目で、5兆ドルを突破した企業はエヌビディアのみ。
アップルが音声アシスタント「Siri(シリ)」のAI搭載版にアルファベットの「Gemini(ジェミニ)」を採用すると、経済専門局CNBCが報じ、アルファベット株に買いが集まった。昨年11月には、アップルがAI版Siriのために年間約10億ドルをアルファベットに支払う計画だとブルームバーグが報じていた。
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アルファベットの株価は昨年、65%余り上昇し、今年も年初から4.8%上げている。2025年の上昇で、同社の時価総額は約1兆5000億ドル増加した。ハイテク大手7銘柄で構成する「マグニフィセント・セブン」の中で昨年最も高いパフォーマンスを記録した。
アルファベットに対するセンチメントが急速に改善している背景には、同社がAIの主要分野で優位な立場を築いているとの見方がある。中でも、最新のAIモデル「Gemini」が高い評価を得たことで、OpenAIのような競合への懸念が和らいだ。アルファベットの高性能AI半導体「テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)」は将来の収益成長を支える有力な原動力になると期待されている。
ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのリサーチアナリスト、ディヴヤウンシュ・ディヴァティア氏は「同社の競争優位性は損なわれていないどころか、むしろ拡大している。AIで成功するために必要なモデルや演算能力、アプリケーション、人材、データをすべて備えている企業は他にない」と述べた。「アルファベットは確実に『AIの勝ち組』と見なされており、その強さが過去より高いバリュエーションを正当化する要因になっている」と語った。
アルファベットの予想株価収益率(PER)は約28倍と、2021年以来の高水準に近く、過去10年の平均である20.5倍を大きく上回っている。2025年半ばには、14倍近くにまで下がっていた。
バリュエーションが膨らむ中でも、アルファベットの株価はマグニフィセント・セブン指数全体と比べてわずかに割安な水準で推移している。
テクノロジー企業としては異例ながら、同社はバリュー株としての評価も得た。ウォーレン・バフェット氏のバークシャー・ハサウェイが2025年7-9月(第3四半期)にアルファベット株を取得していたことが、昨年11月に明らかになった。通常テクノロジー株への投資が少ないことで知られるバフェット氏にとって、これは異例の動きであり、同社への信頼を示すものと受け止められている。
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原題:Alphabet’s Rise to $4 Trillion Cements Status as AI Trade Winner(抜粋)
