- 「最近のウォン安は強い経済ファンダメンタルズと整合せず」と投稿
- 発言受けてウォン反発、中銀発表控え-円は一時0.6%高の158円16銭

ベッセント米財務長官は14日、韓国ウォンの最近の下げは行き過ぎだとの考えを示した。ウォンが2009年以来の安値に向かって下落する中、口先による異例の通貨支援となった。
ベッセント氏はX(旧ツイッター)への投稿で、韓国の具潤哲企画財政相と12日に会談し、韓国市場の動向について意見を交わしたと明らかにした。
「両氏の協議では、最近のウォン安についても議題となり、ベッセント長官は韓国の強い経済ファンダメンタルズと整合しないとの認識を示した」と米財務省は説明。また長官は「為替市場の過度な変動は望ましくないと強調した」という。
このコメントを受けて、ウォンは対ドルで一時1%上昇。これに連れる形で円も値上がりし、一時0.6%高の1ドル=158円16銭まで買われた。
ベッセント氏が特定の為替水準について言及するのは珍しい。同氏はヘッジファンドマネジャーとして数十年にわたるキャリアを持ち、為替の専門家として知られる。片山さつき財務相は13日、ベッセント氏と会談し、一方的な円安を憂慮していると伝え、認識を共有したと述べていた。
関連記事:片山財務相「一方的な円安を憂慮」、ベッセント米財務長官と認識共有

ウォンは対ドルで1ドル=1470ウォン近辺で推移し、17年ぶり安値に近づいている。当局の介入や国民年金公団(NPS)による戦略的な為替ヘッジを背景に、昨年末には1420ウォン前後まで上昇したが、その後は流れが反転し、年初以降は下落圧力が強まっている。15日には韓国銀行(中央銀行)の金融政策決定を控えている。
ドルは過去9カ月に主要通貨の大半に対して下落しているが、一部のアジア通貨では状況が異なる。円はこの期間に9%余り下落、ウォンも3%近く下げている。
ベッセント氏はこの日、ウォン安に対処する具体策には言及しなかった。昨年10月には、発足したばかりの高市早苗新政権に対し、インフレ対策に取り組むため日本銀行に裁量の余地を与えるよう求めていた。同8月には、インフレ抑制の取り組みで「日銀は後手に回っている」との見解を示していた。
原題:Bessent Calls Out Drop in South Korea’s Won After Remarks on Yen(抜粋)
▽片山財務相、急激な円安「極めて遺憾で憂慮」-あらゆる手段排除せず<bloomberg日本語版>2026年1月14日 at 17:37 JST
- 円相場は一時1ドル159円台半ば、為替介入が意識される160円射程に
- 片山財務相は米財務長官とも認識共有、その後も円安基調変わらず

片山さつき財務相は14日、足元で進む円安について憂慮しているとし、適切に対応する姿勢を改めて示した。高市早苗首相と面会後、官邸で記者団に語った。
片山財務相は、急激な円安に関して「極めて遺憾であって憂慮している」とし、「その見方については日米財務相ともに共有した」と述べた。その上で、日本政府としては「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」と強調した。
昨年12月には米国が利下げする一方、日本が利上げしたことで、日米の金利差が縮小したにもかかわらず、円安に歯止めがかかっていない。通貨当局による情報発信に注目が集まる中、片山財務相は「あらゆる手段を排除しない」と、これまでとは異なる表現ぶりで市場をけん制した。
高市首相が23日の通常国会冒頭で衆院解散に踏み切るとの報道が相次いでいることを受け、14日の東京市場で円は1ドル=159円45銭と約1年半ぶり安値を付けた。市場で為替介入が意識される160円が射程に入っている。片山財務相の発言後、円は対ドルで159円付近から一時158円台後半まで買われた。
片山財務相は13日に米ワシントンでベッセント米財務長官と会談。一方的な円安を憂慮していると伝えるとともに、こうした認識を両者で共有したことを明らかにしたが、その後もさらに円安が進んでいた。
三村淳財務官も14日夕、最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えないと指摘。動向を分析するに当たって「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ」との認識を重ねて示した。
「円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」とも話した。財務省内で記者団に語った。

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