米政治専門メディア「ポリティコ」は28日、スロバキアのフィツォ首相が22日に開かれたブリュッセルでの複数の欧州首脳との非公式会談で、同氏が直前に面会したトランプ米大統領の精神状態について、懸念する内容の発言をしたと報じた。フィツォ氏と会談した欧州首脳から説明を受けた複数の欧州外交官が匿名を条件にポリティコに証言した。
ポリティコによるとフィツォ氏は17日、米南部フロリダ州にあるトランプ氏の私邸「マララーゴ」でトランプ氏と会談した。この時、トランプ氏の精神状態に「危険」を感じたという。
フィツォ氏は22日、ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)の臨時首脳会議に合わせた複数の首脳との非公式の会談で、フロリダでのトランプ氏の様子について語った。
ポリティコはフィツォ氏の発言について、会談した首脳から説明を受けた4カ国の外交官とEU高官1人から証言を得たとしている。外交官の一人によると、フィツォ氏はトランプ氏との面会で心に傷を負い、トランプ氏の様子について「まともではない」と形容したという。
これに対し、フィツォ氏は28日、ポリティコの報道についてX(ツイッター)に「憎悪に満ちた虚偽報道を強く拒否する」と投稿し、ホワイトハウスの報道担当者も「完全なフェイクニュース」だとして否定した。
フィツォ氏はEU首脳の中でも、ハンガリーのオルバン首相と並び、トランプ氏寄りの姿勢で知られる。報道は、トランプ氏に近いフィツォ氏の発言とされるだけに、EU内で波紋が広がっている。
トランプ氏は21日、スイスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)での演説でも、領有に意欲をみせるデンマーク自治領「グリーンランド」を再三「アイスランド」と呼び間違えるなどし、健康状態を懸念する声が出ている。【ブリュッセル宮川裕章】
