Parisa Hafezi, Steve Holland, Humeyra Pamuk

[ドバイ/ワシントン 6日 ロイター] – 米国とイランの政府高官は6日、中東オマーンの首都マスカットで核開発問題を巡り協議を行った。協議は米軍が中東海域に大規模な戦力を展開する中、オマーンの仲介による間接交渉の形で実施。イランのアラグチ外相は「交渉は良いスタートを切った」とし、協議継続で合意したと明らかにした。
米国からはウィットコフ中東担当特使のほか、トランプ大統領の娘婿クシュナー氏が参加。アラグチ外相は協議終了後「協議継続で合意した。今後の進め方については両政府で調整し、決定する」と述べた。さらに「このプロセスが続けば、理解に向けた良い枠組みに到達するだろう」という認識も示した。
同時に「信頼の欠如は交渉中の大きな課題であり、克服する必要がある」とも指摘。「いかなる対話も、脅迫や圧力を控えることが必要だ。イランは米国と核問題のみについて協議する。他のいかなる問題についても交渉しない」と述べ、ミサイル開発プログラムを巡る交渉を事実上拒否した。
仲介役を務めたオマーンのバドル外相は、協議は「極めて真剣なものだった」とし、協議結果については両国政府が慎重に検討すると指摘。適切な時期に協議を再開することが当面の目標になっていると語った。
この日の協議についてイランから説明を受けた中東地域の外交筋はロイターに対し、米国が求めているウラン濃縮停止をイランが拒否したと明らかにした。ただ濃縮のレベルと純度などについては協議する用意があると伝えたという。米国は「イランのウラン濃縮を巡る立場を理解しているように見え、イランの要求に一定の柔軟性を示した」としている。
また、今回の協議でイランのミサイル問題は取り上げられなかったとしている。
米国とイランが協議継続で合意したことを受け、中東での軍事衝突を巡る当面の懸念は和らいだものの、トランプ米政権がイランを再び攻撃する懸念は払しょくされていない。イランがミサイルを巡る問題を含む防衛能力の協議を拒否する中、軍事行動の回避に向け、困難な交渉が予想されている。
イランとの協議を進める中でも米国はこの日、イラン産の原油、石油製品、石油化学製品の不正な取引への関与が疑われる15団体のほか、制裁措置を回避して原油などを輸送するタンカー群「影の船団」に属すると疑われる14隻の船舶に制裁を科すと発表した。
今回の協議は当初、トルコのイスタンブールで行う予定だった。米国は核問題のほか、弾道ミサイル開発なども議題とする意向だったが、イランは核問題に限定するよう主張し、場所もオマーンに変更するよう求めた。
