• 200億ドル調達へ、当初想定は150億ドル-注文ピーク時1000億ドル
  • スイス、英国でも起債を予定、ポンド建てでは異例の100年債発行も
Google To Invest $40 Billion In New Data Centers In Texas
Photographer: Jonathan Johnson/Bloomberg

Brian W Smith

グーグルの親会社アルファベットは、人工知能(AI)の覇権争いに向けた巨額投資を賄うため、世界で大型起債に乗り出した。

  9日にドル建て社債の発行で200億ドル(約3兆1200億円)を調達する見通しで、調達額は当初想定の150億ドルから上積みとなる。内情を知る関係者によると、ピーク時で1000億ドルを超える旺盛な需要が集まった。

  ドル建て債は最大7本立ての予定。最長年限の2066年満期債の条件は、米国債に対する上乗せスプレッドが当初の1.2ポイントから0.95ポイントに縮小した。

  また同社初となるスイス英国での起債についても準備を進めている。英ポンド建ては、テクノロジー企業としてはITブームだった1990年代後半以来となる100年債の発行も含まれる見通しだ。

  それでも、AI開発競争で先頭に立つためにテック企業が必要とする資金調達額は膨大で、極めて希少とされてきた取引ですら復活しつつある。

  KBRAの欧州マクロ戦略責任者、ゴードン・カー氏は「アルファベットはストラクチャードファイナンスから超長期の投資家まで、考え得るあらゆる投資家層に売り込みたいのだろう」と述べた。100年債の主な買い手は保険会社や年金基金になるとみられる一方で、「債券の引き受け主体は、おそらく償還時に存在する主体とは異なるだろう」とも指摘した。  

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空前の資金調達ブーム

  アルファベットは先週、AI戦略に不可欠なデータセンター建設などで、今年の設備投資が最大1850億ドルになるとの見通しを示していた。これは過去3年間の合計投資額を上回る水準だ。同社はAIがオンライン検索の利用を促すなど、こうした投資がすでに売上高の押し上げにつながっていると述べている。

  他の巨大テック企業も支出を拡大している。アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフトの4社による2026年の設備投資額は合計で約6500億ドルに達する見通しだ。巨額の投資計画は空前の資金調達ブームを巻き起こすとともに、世界経済の構造を一変させ得るAIの技術進展を後押ししている。   

  投資資金は主に社債市場で調達されている。先週には、オラクルが社債発行で250億ドルを調達。ピーク時には1290億ドルの注文を集めた。

  モルガン・スタンレーは、ハイパースケーラーによる今年の借り入れ額が4000億ドルと、2025年の1650億ドルから大幅に増えると見込む。同行の米国クレジット戦略責任者、ビシュワス・パトカー氏は9日付のリポートで、相次ぐ起債によって投資適格級債の発行額は今年、過去最高の2兆2500億ドルに達する可能性が高いと指摘した。パトカー氏やJPモルガン・チェースのネイサニエル・ローゼンバウム氏らクレジット担当ストラテジストの一部は、巨額の発行が社債スプレッドの拡大を招くと予想している。

  「今回の局面は1997-98年や2005年と似た展開になると考えている」とパトカー氏。クレジットはアンダーパフォームするものの、デフォルトが増加し与信が引き締まる「サイクルの終焉(しゅうえん)」ではないとの見方を示した。

  アルファベットは現時点でコメントの要請に応じていない。米ドル建て社債の主幹事を務めるJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカはいずれもコメントを控えた。

原題:Alphabet Embarks on Global Bond Spree to Fund Record SpendingAlphabet’s Dollar Bond Sale Draws Over $100 Billion of DemandAlphabet Plans Tech’s First 100-Year Bond Since Dot-Com Era (1)(抜粋)