- 米指標の弱さ受け追加利下げの可能性を織り込む-ストラテジスト
- 週内に発表される米雇用統計とインフレ指標の発表を注視

アジア時間11日の外国為替市場で、ドルが主要通貨に対し全面安となった。米景気減速を示す指標を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まった。主要通貨の中では円が上昇をけん引し、対ドルで一時1%超高の152円台後半を付けた。
ブルームバーグ・ドルスポット指数は続落。10日に発表された米小売売上高が予想を下回り、FRBによる追加緩和を裏付けた。11日の雇用統計や13日のインフレ指標の発表を控え、ドルのポジションを縮小する動きが広がっている。
クレディ・アグリコルのストラテジスト、デビッド・フォレスター氏は「米経済指標の弱さを受け、FRBが追加利下げに踏み切る可能性を投資家が一段と織り込み始めており、相対的な金利差が再び意識されている」と指摘。「主要10カ国(G10)通貨の中でも相対金利に敏感な通貨の一つで、衆院選後も日本国債の利回り曲線における長期ゾーンが安定していることが追加的な支援材料になっている」と述べた。
トレーダーによると、ヘッジファンドは米雇用統計を前に、ドル安・円高局面で利益が出る通貨オプションを組成。スポット市場では対ドルで豪ドルを買う動きもみられたという。

昨年12月の米小売売上高は、市場の予想外に前月比で横ばいにとどまった。年末にかけて個人消費が経済を押し上げる力は弱まったことが示唆された。
スワップ市場では米雇用統計の発表を前に、FRBが年内に0.25ポイントの利下げを2回以上実施するとの見方が織り込まれている。
ブルームバーグのエコノミスト調査によると、1月の米雇用者数は前月比6万5000人増と、4カ月ぶりの高い伸びが見込まれている。
ブルー・エッジ・アドバイザーズのファンドマネジャー、カルビン・ヨー氏は、「金利差の拡大が維持されるかを見極める上で、非農業部門雇用者数とその後の消費者物価指数(CPI)が重要になる」と述べた。ヨー氏は円に対して強気のポジションを取っている。
原題:Dollar Drops Before Payrolls on Rate-Cut Bets; Yen Strengthens(抜粋)
