• 「クロード・ソネット4.6」、複数手順のコンピューター操作に対応
  • コーディング性能や脅威への防御能力も向上
アンソロピック、新AIモデル発表-コンピューター操作能力を強化
アンソロピック、新AIモデル発表-コンピューター操作能力を強化Photographer: Samuel Boivin/NurPhoto/Getty Images

Rachel Metz

米人工知能(AI)スタートアップのアンソロピックは、従来モデルより複雑なコンピューター操作に対応できる新たなAIモデル「クロード・ソネット4.6」の提供を開始する。AIツールの業務効率化能力を高める取り組みの一環だ。

  アンソロピックによると、17日に提供開始する同モデルは、オンライン入力画面への記入や複数のブラウザータブをまたいだ情報のやり取りなど、複数の手順を要するコンピューター上の操作を実行できる。「このモデルは、コンピューターの操作において最も熟練した人間には依然として及ばない」としつつ、「それでも進歩のスピードは目覚ましい」と同社はブログで説明した。

  アンソロピックは2024年後半に、AIシステムがユーザーの画面を解析し、ウェブ閲覧などの操作を実行できるコンピューター操作機能を初めて導入した。その後、OpenAIやグーグルなどの競合も、ユーザーの指示に従ってコンピューターを操作し、従来は人間が担ってきた単純作業を代行できるAIモデルを発表している。OpenAIは最近、電子メール送信やレストラン予約などを行える人気のオープンソースAIエージェント「OpenClaw(オープンクロー)」の開発者を採用した。

  ソネット4.6は、無料でチャットボット「クロード」を利用するユーザーや、有料の「Pro」プラン加入者のデフォルトモデルとなる。アンソロピックによれば、同モデルはコーディング能力の面でも従来モデルより信頼性が向上している。コーディングは同社が長らく注力してきた分野だ。

  ソフトウエア開発者向けで成功を収めた後、さらに事業領域の拡大を図るアンソロピックの動きは、ここ数週間、ウォール街を動揺させている。同社が一部法務業務の自動化を目的とする新たなツールを発表したことが今月の市場急落の一因となり、特に将来的に事業モデルの陳腐化を投資家が懸念するソフトウエア企業の株価が急落した。

  さらに、アンソロピックが金融リサーチ能力を備えた新バージョンの「オーパス」を発表すると、金融サービス株も下落した。AIが将来的にどの分野に大きな打撃を及ぼすかが不透明なことがこうした反応を引き起こしている。

  より多様な操作を実行可能なAIモデルは、有用性を大きく高める一方で、新たなリスクも伴う。こうしたソフトウエアに制御を委ねることで、AIモデルが悪意のある命令で操作されるプロンプトインジェクション攻撃などにさらされる恐れがある。アンソロピックは、ソネット4.6は従来のソネット4.5と比べ、こうした脅威への防御が大幅に向上しているとしている。

原題:Anthropic Says New AI Model Is Better at Using Computers(抜粋)