▽高市首相、憲法改正の発議に「期待」表明へ…20日の施政方針演説・与野党の「建設的な議論」も促す考え<読売新聞オンライン>2026/02/19 05:00

記者会見に臨む高市首相(18日夜、首相官邸で)=守谷遼平撮影

 高市首相(自民党総裁)は20日に衆参両院で行う施政方針演説で、憲法改正の国会発議の実現に期待を表明する方向で調整に入った。憲法審査会での与野党間の建設的な議論も促す考えだ。与党は首相の思い入れが強い皇室典範の改正とあわせ、今国会で議論の具体化を目指す。

記者会見に臨む高市首相(18日夜、首相官邸で)=守谷遼平撮影

 首相は18日の党両院議員総会で「憲法改正、皇室典範改正にしっかりと挑戦していこう」と呼びかけた。

 自民は2018年、〈1〉自衛隊の根拠規定の明記〈2〉緊急事態対応〈3〉参院選の合区解消〈4〉教育の充実――の4項目の改憲条文案をまとめた。今後の憲法審で論議の軸になりそうなのが緊急事態対応だ。大災害で国政選挙を行えない時に国会議員の任期を延長できるようにすることが柱となる。

 23年の衆院憲法審では、自民と日本維新の会、公明、国民民主など5党派が「議員任期延長が必要」との主張で一致し、自民と維新は昨年の連立合意書で、26年度中に改憲案の国会提出を目指すと明記した。

 連立合意書では、安定的な皇位継承のため、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える案を「第一優先」とし、26年の皇室典範改正の目標も掲げた。首相は18日の記者会見で「国家の基本にかかわる先送りできない課題だ。国会での議論を経て、速やかに取り組んでいく」と語った。

▽「消費税減税」「給付付き税額控除」検討加速へ…関係閣僚への指示書に明記、法案提出は秋の臨時国会念頭か<読売新聞オンライン>2026/02/19 00:30

第2次高市内閣が発足し、記念撮影に臨む高市首相(前列中央)ら(18日夜、首相官邸で)=野口哲司撮影

第2次高市内閣が発足し、記念撮影に臨む高市首相(前列中央)ら(18日夜、首相官邸で)=野口哲司撮影
経済政策を巡り想定される主な日程

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 第2次高市内閣は「責任ある積極財政」を一層推進する構えだ。消費税の減税や、減税と給付を組み合わせる「給付付き税額控除」の導入に向

けた制度設計は超党派の国民会議で検討を加速する。高市首相は2026年度予算案の年度内成立にも意欲を示すが、実現にはハードルがある。

 首相は18日、片山財務相と林総務相、城内成長戦略相に対し「消費税の在り方の検討、給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革に取り組む」と明記した指示書を渡した。

 消費税減税と給付付き税額控除の導入を見据えたもので、昨年10月の第1次内閣発足時の指示書には明記されていなかった。

 消費減税の実施時期について、首相は18日夜の記者会見で「いたずらに時間をかけるつもりはない」と述べ、関連法案の提出を急ぐ考えを示した。秋の臨時国会が念頭にあるとみられる。

 ただ、食料品の消費税ゼロは年間5兆円規模の減収につながる。首相は赤字国債には頼らないとし、租税特別措置(租特)や補助金の見直し、税外収入を活用すると説明してきた。しかし、十分な財源を確保できるかどうかは不透明だ。小売業者などがレジのシステム改修を迫られ、外食との税率差が広がるといった課題もある。

 一方、26年度予算案については、衆院選での大勝を追い風に与党ペースで審議を進め、年度内成立を目指す戦略を描く。首相は18日の自民党両院議員総会で「来年度予算、今年度末までに成立が必要な法案について、一日も早く成立させるように取り組んでいこう」と強調した。

 政府は20日にも予算案を提出する。例年は十分な審議時間を確保するため、成立まで2か月程度を要しているが、首相の意向を受けて与党は審議日程の調整を模索しており、自民議員の質問時間の短縮や夜間の審議実施などの案も取りざたされる。ただ、3月下旬には新年度から制度が変わる税制改正関連法案などの審議を優先するため、日程は窮屈だ。

 参院は与党で過半数を確保しておらず、強引な審議を進めれば野党の反発も予想される。野村総研の木内登英氏は「十分な審議を行わずに年度内成立を優先させれば、国民の税金が適切に使われているかをチェックする国会の機能が十分に果たされないことになる」と警鐘を鳴らす。