• 12月の貿易赤字703億ドル、予想555億ドル-輸入増の一方で輸出減少
  • 昨年の対台湾とメキシコの赤字は過去最大、対中国は関税で大幅縮小
ロサンゼルス港に停泊中のコンテナ船
ロサンゼルス港に停泊中のコンテナ船Photographer: Tim Rue/Bloomberg

Vince GolleMark Niquette

米国の貿易赤字は昨年12月に拡大した。トランプ政権の関税措置に企業が振り回された2025年は、通年では1960年にさかのぼる同統計で過去3番目の大幅赤字となった。

キーポイント
財とサービスを合わせた米貿易赤字は12月に703億ドル
エコノミスト予想の中央値は555億ドル
11月は530億ドル(速報値568億ドル)に修正

  12月は輸入が3.6%増加し、輸出は1.7%減少した。財輸入で目立ったのはコンピューター関連機器や自動車。輸出の減少は、金出荷の減少を主に反映している。

  2025年通年の貿易赤字は前年比でわずかに縮小し、9015億ドルとなった。

  ネーションワイドの金融市場エコノミスト、オレン・クラチキン氏は「関税を巡るニュースが相次ぎ、データの振れが大きかったにもかかわらず、2025年の貿易赤字はほとんど変動しなかった」とリポートで指摘。

  「関税に伴う下押し圧力はピークを過ぎたと思われ、貿易は今後、より予測可能なペースに落ち着くとみている」と述べた。

  トランプ大統領による相次ぐ関税措置の発表に輸入業者が対応を迫られ、昨年の米貿易統計は月ごとの振れが大きくなった。金や医薬品の輸入は関税引き上げ前の駆け込み需要で、特に変動が激しかった。

  今回の貿易統計を受け、エコノミストは昨年10-12月(第4四半期)の実質国内総生産(GDP)予想の精度を高める。GDPは20日に発表予定。

  実質GDPの算出に用いられるインフレ調整後の財の貿易赤字は12月に971億ドルに拡大し、7月以来の大きさとなった。

  金の貿易は、宝飾品の製造など産業用途を除けばGDPの算出には含まれない。

  ブルームバーグ・エコノミクスのトロイ・デュリー氏は「12月の貿易統計を見ると、第4四半期の実質GDP成長に対する純輸出の影響はほぼなかったと推計できる。最近の他のデータとも整合するが、人工知能(AI)関連製品がけん引する形での資本財の輸入が、昨年末にかけての国内投資の力強さを引き続き示唆した」と述べた。

  コンピューターと周辺機器の輸入は、25年に前年比で1450億ドル近く増加。AI関連の巨額投資を反映している。

  国・地域別では昨年、台湾に対する貿易赤字が過去最大の1468億ドルに膨らんだ。対ベトナムの赤字も過去最大。

  一方、対中国は約2020億ドルへと大幅に縮小し、過去20年余りで最少。トランプ政権が中国製品への関税を引き上げたことを反映している。

  対メキシコの貿易赤字は過去最大。対カナダでは縮小した。

  統計の詳細はをご覧ください。

原題:US Notches One of Its Biggest Annual Trade Gaps Since 1960 (2)(抜粋)