▽トランプ氏、対イラン限定攻撃「検討している」-大規模戦力を配備<bloomberg日本語版>2026年2月21日 at 0:26 JST

  • 米軍は中東に2隻の空母、戦闘機、給油タンカーなど配備
  • イランは米国に警告、攻撃開始なら中東の米軍部隊標的に
トランプ米大統領は、イランに対する限定的な軍事攻撃を検討していると述べた
トランプ米大統領は、イランに対する限定的な軍事攻撃を検討していると述べたPhotographer: Seaman Daniel Kimmelman/US Navy

Kate Sullivan

トランプ米大統領は20日、イランに対する限定的な軍事攻撃を検討していると述べた。トランプ政権が核開発問題を巡りイランに合意を迫る中、米軍は中東に2隻の空母、戦闘機、給油タンカーなど大規模な戦力を配備し、攻撃の選択肢を確保している。

  トランプ氏は、イランに合意受け入れを迫る措置を講じるかどうか検討しているのかと記者に問われ、「検討していると言っていいだろう」と答えた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は19日、トランプ政権がイランを交渉の場に引き出すことを狙った限定的な早期攻撃も検討していると報じていた。

  トランプ氏はイランに対し、核開発計画を巡る合意に応じるまで「最大で10日から15日」との期限を示している。一方、イランのアッバス外相は20日、両国が「迅速な合意」を検討していると語り、合意案の草案は「今後2、3日で」用意できる可能性があるとも述べた。

  米軍が昨年イランを空爆した際と同様、トランプ氏が自ら示した期限を守らない判断を下す可能性もある。当時はイランに数日の猶予があると述べながら、期限を大幅に前倒しして攻撃に踏み切った。また、24日に一般教書演説を予定していることも、トランプ氏の判断に影響している可能性がある。演説の場で勝利を宣言したいとの思惑もあるとみられる。

  トランプ政権のチームは、米国の攻撃を回避するためにイランが何をすべきかを明確にはしていない。ただ、イランの核兵器保有は認められないとしており、親イラン武装勢力への資金供与の停止や、弾道ミサイル計画の制限も求めている。

  中東地域の匿名の政府当局者は、米国が限定的な攻撃に踏み切れば、イランは協議自体を停止する可能性が高いとの見方を示し、トランプ氏の戦略に疑問を呈した。

  イラン側は、米国が新たな攻撃に踏み切れば、同地域に展開する米軍部隊が標的になり得ると警告している。19日付でグテレス国連事務総長宛てに送った書簡で、イランは「そのような状況下では、地域の敵対勢力のすべての基地や施設、資産は、イランの防衛的対応の一環として正当な標的になる」とし、「いかなる予測不能で制御不能な結果についても、米国が全面的かつ直接的な責任を負うことになる」と記した。

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原題:Trump Won’t Rule Out Limited Iran Strike as Forces Gather (1)(抜粋)

▽米議会、イラン攻撃権限巡り来週採決も トランプ氏は攻撃検討か<ロイター日本語版>2026年2月21日午前 6:21 GMT+9

米議会、イラン攻撃権限巡り来週採決も トランプ氏は攻撃検討か

[ワシントン 20日 ロイター] – 米議会は早ければ来週にも、トランプ大統領が議会の承認なしにイランを攻撃する権限を阻止するかどうかについて採決を実施する可能性がある。

米合衆国憲法は、国家安全保障に絡む限定的な攻撃を除き、米軍を戦争に派遣する権限を大統領ではなく議会に与えている。

上院のケイン議員(民主、バージニア州選出)とポール議員(共和、ケンタッキー州選出)は先月、議会の戦争の宣言によって明確に承認されない限り、イランへの攻撃を阻止する決議案を提出した。ただ、上院がいつこの決議案を審議するかは現時点で明らかになっていない。

下院では、マッシー議員(共和、ケンタッキー州選出)とカンナ議員(民主、カリフォルニア州選出)が来週、同様の決議案の採決に踏み切る計画という。

▽イラン、核協議の対案を数日内に準備へ 米国は限定攻撃を検討<ロイター日本語版>2026年2月21日午前 1:49 GMT+9

イラン、数日中に対案準備 米との核協議巡り=アラグチ外相

[ワシントン 20日 ロイター] – トランプ米大統領がイランへの限定的な攻撃を検討する中、イランのアラグチ外相は20日、イランの核開発を巡る米国との協議について、対案の草案を数日中に準備するとの見通しを示した。外交的合意は「非常に短期間」で達成できると考えていると述べた。

2─3日以内に草案を作成して検討した上で、1週間後をめどに米側とさらに協議する見込みだと説明した。米ケーブルテレビニュースネットワークMS NOWのインタビューに応じた。

トランプ大統領は20日、 イランに圧力をかけるために同国への限定的な攻撃を検討しているかという記者団からの質問に対し、「検討していると言えるだろう」と答えた。 もっと見る

19日にも、イランと10─15日以内に合意に達しなければ「非常に悪いことが起きる」と警告していた。

米国のイランに対する軍事計画は、攻撃の一環として個人を標的にすることや、トランプ米大統領の命令があればイランの政権交代を追求することも選択肢に含む、かなり進んだ段階に達しているもよう。 もっと見る

一方、アラグチ氏はインタビューで、軍事的対応は合意達成の取り組みを困難にするとけん制した。

米からはウィットコフ特使とトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏がイランとの核協議に参加している。アラグチ氏は、今週ジュネーブで開かれた核協議で米国側はウラン濃縮の完全停止を要求しておらず、イラン側は濃縮活動の一時停止を提案していないとの見解を示した。「現在議論しているのは、濃縮を含むイランの核計画が平和目的で、今後も平和的であり続けることをどう保証するかだ」と述べた。制裁に関する何らかの措置と引き換えに、技術的、政治的な「信頼醸成措置」が講じられるとも言及した。

インタビューしたMS NOWのジョー・スカボロー氏はその後、トランプ政権の匿名の当局者の話として、米国の交渉担当はイラン側に、トランプ氏は濃縮活動を認めない立場だと伝えたと述べた。この当局者によると、イランが核計画の目的を発電だと保証するのであれば、イラン側にその責任があると米側は主張し、1週間以内に詳細な提案を出すよう求めたという。

ホワイトハウスはアラグチ氏の発言について問われると、「大統領は、イランには核兵器やその製造能力は存在できず、ウラン濃縮もできないと明言してきた」と述べた。