フランスのエビアンで開催されていたG7首脳会議は15日(日本時間16日)閉幕した。今回の首脳会議は米国とイランの停戦協議(MOU)が継続する中で開かれたが、トランプ大統領も出席した。これまでの首脳会議ではトランプ氏と各国首脳の対立が鮮明だったが、今回は和気藹々とまでいかなかったものの、それないりの対話た成立した首脳会議になった。
とはいえトランプ氏との各国首脳との対立構図は引きずっており、前回に引きつづく共同宣言は採択されなかった。半面、G7首脳が合意した項目も実務的な成果もあった会議となった。とはいえ、停戦協議に関して米国議会は蚊帳の外に置かれた状態で情報の共有ができていなかったことも露呈した。欧州と米国の関係、トランプ氏と米議会の対立表面化、ウクライナ戦争の停戦競技など次の課題も表面化した首脳会議となった。
初めてG7首脳会議に臨んだ高市総理は、トランプ氏と欧州首脳との仲介役を期待されていた。また、経済安全保障(重要鉱物・半導体等の供給網強靱化)の重要性を訴え、各国の合意形成に貢献しようと努めていた。
<G7の主要テーマ>
1.イラン情勢・ホルムズ海峡解放
2.中東情勢に絡んだ経済安保・重要鉱物の供給網強化
3.脱中国
4.ウクライナ戦争
5.AIの安全利用
6.共同宣言
7.今後の協調体制
<合意事項>
1.共同宣言:見送られたが、テーマごとに共同文書を採択した
2.ウクライナ情勢:「ロシアは勝利していない」という認識で一致
3.エネルギー安全保障:不当な輸出制限に反対、石油備蓄強化支援、IEA(国際エネルギー機関)との連携強化
4.重要鉱物、サプリチェーン強化:G7各国での備蓄制度立ち上げ、相互連携を行う「共同備蓄連携構想」が議題
5.AI(人工知能): 最先端AIのアクセスについて、信頼できるパートナーに限定して運用する枠組みなどが議論された
今回のサミットでは前回に続いてG7参加国による共同声明が見送られたが、テーマごとの共同文書が発表された。テーマごとに連携を強める方向が確認された一方で、G7の結束力は依然として確立できない状況が続いている。
その代わりに水面下ではG7以外の国々も含め、水面下で積極的な個別の首脳会談が実施された。これもトランプ氏の「America First」の影響かもしれないが、これからも相対の首脳会談主導の流れが続きそうだ。