【ワシントン時事】米国務省は北朝鮮が自国民に化学兵器を使用したと正式に断定し、国内法に基づく制裁を科すことを決めた。国務省当局者によると、昨年2月にマレーシアで金正恩労働党委員長の異母兄、正男氏が殺害された事件で神経剤VXが使用されたことに基づく決定。5日付の官報で正式に発表される。米政府は昨年11月、同事件を念頭に「禁止された化学兵器を使用した」と指摘し、それを理由に北朝鮮をテロ支援国に再指定していた。
新たな制裁では、北朝鮮への緊急人道支援などを除く対外支援や武器売却などが禁止される。これまでの制裁でも対象になっているが、改めて北朝鮮への圧力を強化する姿勢を示した形だ。