武田薬品工業は28日、バイオ医薬品メーカーのシャイアーに対する買収提案を検討していることを明らかにした。買収提示額は500億ドル(約5兆3000億円)近くに上る可能性がある。日本企業の海外企業買収としては過去最大級で、実現すれば武田薬は世界大手の一社に躍進することになる。
武田薬の発表を受けてシャイアーは、正式な提案は受けていないとのコメントを出した。英国の企業買収関連法に基づき、武田薬は4月25日までに提案を行うかどうかを表明しなければならない。シャイアーを買収すれば、がんや消化器疾患、神経障害などの治療分野を強化でき、試験の後期段階にある治療薬を製品群に加えることができると、武田薬が発表資料で説明した。シャイアー株はロンドン市場で一時26%高となり、現地時間午後1時38分現在は16%高。