• トランプ大統領と外国首脳の電話会談でも蚊帳の外-補佐官ら明かす
  • 最近はケリー氏更迭の意向示唆せず、「素晴らしい仕事ぶり」称賛も

ケリー米大統領首席補佐官は、2月の元秘書官辞任に絡んだ不手際を受けてホワイトハウス内での影響力を多少失った。人事や施策の重要決定に当たってトランプ大統領に同席していないケースもあると、上級補佐官や元スタッフらが明らかにした。トランプ大統領が先週、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)を事実上更迭して、後任にボルトン元国連大使を起用すると急きょ決めた際、その場にいたのは大統領とボルトン氏の2人だけだった。

さらに、トランプ大統領が外国の首脳と電話会談する場合でも、ケリーは蚊帳の外に置かれるケースがほとんどだという。トランプ大統領がロシアのプーチン大統領と先週電話会談した時、ケリー氏は電話口にいなかった。

ケリー米大統領首席補佐官
写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

先週のこうした重要な場面でケリー氏の姿がなかったことは、予測不可能で自分のやり方で決定を下す傾向がある大統領の下で、ホワイトハウスを運営する同氏の苦労を浮き彫りにするものだ。それでもトランプ大統領は最近、ケリー氏の更迭を望む意向を示唆していない。大統領が今月、サンディエゴ近郊のミラマー海兵隊航空基地を訪れた際には、ケリー氏の「素晴らしい仕事ぶり」を聴衆に語るなど、公の場で称賛する場面もあった。