• 通商問題を正し、均衡を取り戻す必要があるとトランプ大統領
  • クドロー氏:「有志国同盟」を通じて米中合意は可能

トランプ米大統領は5日、今こそ中国が米国を「利用」するのをストップさせる時だと述べた。またクドロー国家経済会議(NEC)委員長は米政府が同盟国に対し、通商政策を巡り中国に圧力をかけるよう求めるだろうと語った。

トランプ大統領は米通商代表部(USTR)が3日発表した500億ドル(約5兆3700億円)相当の中国製品への知財制裁関税案を撤回するそぶりを全くみせなかった。中国は4日、米国からの輸入品に追加関税を課す計画を公表した。トランプ大統領はウェストバージニア州のイベントで、「自分を適切に扱わない人たちに対しては同じ対応をしなければならない」と発言。「米国は中国と長期的に素晴らしい関係を持つことになるだろうが、この問題を正し、均衡を取り戻す必要がある」と語った。

この数日間、米中の制裁合戦が貿易戦争を引き起こすのではないかとの投資家の懸念の沈静化に務めてきたクドロー氏は5日、政権が「細心の注意を要する交渉」を進めており、これにより関税賦課の必要がなくなる可能性があると言明。中国の不公正な貿易慣行を非難するよう他の主要国を説得することなどを通じて、米国が中国と合意できる可能性は依然あるとし、「有志による貿易同盟と言えよう。中国が何年間もルールに従っていないことは世界中の誰もが知っているだろう」と、ワシントンで記者団に語った。