-
メクラー理事がチューリヒでの講演で指摘した
-
中銀発行のデジタル通貨は必ずしも一般国民に必要ではない
ビットコインをはじめとする仮想通貨を支えるブロックチェーン(分散型デジタル台帳)などのテクノロジーには、証券決済と国境を越える支払いのシステムの形を変える潜在力があるとスイス国立銀行(中央銀行)のメクラ-理事が5日述べた。
同理事はチューリヒで講演し、「基盤となる台帳技術は本当に潜在力を秘めている。特に証券決済やクロスボーダー支払い取引といった複雑な分野においてだ」と語った。その上で、「こうしたテクノロジーは実践的な立証が必要だ」とも指摘した。
メクラー理事は中銀発行のデジタル通貨について、必ずしも一般国民に必要ではないと述べ、スイス中銀のツアブリュック副総裁が2月に示した認識を繰り返し、利点がほとんどなく金融安定リスクを招く可能性があると説明した。
原題:SNB Sees Blockchain Scope for Payments, Securities Settlements(抜粋)