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「時期についてコメントせず、何も確定していない」と財務長官
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米国は日本と二国間通商協定について議論してきたと財務長官
ムニューシン米財務長官は21日、中国訪問を検討していることを明らかにした。また、貿易摩擦を緩和する米中合意が成立すると、「慎重ながらも楽観的」だと述べた。
同長官は国際通貨基金(IMF)・世銀の春季会合が行われたワシントンで記者団に対し「訪中を検討中だ」と発言。「時期についてはコメントしないし、確定していることは何もない」と語った。中国商務省は22日、米国が経済・通商問題を話し合うために訪中を検討していることは承知しており、こうした動きを歓迎すると表明した。
ムニューシン長官の訪中が実現すれば、米中が互いに関税賦課を警告し、貿易戦争の懸念が浮上する状況を打開するシグナルとなり得る。また、米朝首脳会談の準備交渉が進む、アジアの地政学上重要な時期に行われることになる。
ムニューシン長官はIMF会合に合わせて中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁と会談したが、焦点は貿易問題ではなく人民銀に関する問題だったと語った。米国が促し、評価する中国市場の一段の開放についても協議したと述べた。
同長官はまた、米国の対北朝鮮制裁を中国が支持したことは「大変助けに」なっているとし、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が核実験を停止すると表明したことを歓迎しながらも、北朝鮮が検証可能な方法で核兵器プログラムを撤廃するまで「最大限の圧力」と制裁を続けると述べた。
ムニューシン長官は米国が日本と二国間の通商協定の可能性で議論してきたと発言。トランプ大統領の安倍晋三首相との会談は「大成功」だったとも述べた。
原題:U.S. Hints at China Truce as World Warns of Trade-War Threat (1)(抜粋)