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TモバイルのレジアCEOが統合会社のCEO、孫氏は取締役に
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新会社のドイツテレコムの持ち株比率は42%、ソフトバンクは27%
米携帯電話事業者のTモバイルUSは、同業のスプリントを株式交換で265億ドル(約2兆9000億円)相当で買収することで合意した。両社は次世代高速通信「5G」通信網の構築で協力し、業界1位のベライゾン・コミュニケーションズや2位のAT&Tに対し先手を打つことを目指す。
Tモバイルの親会社であるドイツテレコムとスプリントの親会社ソフトバンクグループは長年にわたり合併に向け協議を行ってきたが、交渉は5カ月前に頓挫していた。今回統合が実現すれば、米携帯電話業界の主要事業者数は4から3に減ることになるため、規制当局から厳しい審査を受けることは確実だ。
29日の発表によると、合併比率はスプリント株1株に対しTモバイル株は0.10256株。Tモバイル株の27日終値64.52ドルに基づくと、スプリントの価値は1株当たり約6.62ドルとなる。
合意条件では、ドイツテレコムの持ち株比率は42%、ソフトバンクは27%。統合会社の最高経営責任者(CEO)にはTモバイルのジョン・レジアCEOが就任する。ソフトバンクの孫正義社長は新会社の取締役となる。
Tモバイルとスプリントが補完的な無線通信用の周波数帯を保有していることは、5G通信網を構築する上で戦略的優位となる可能性がある。 Tモバイルは低周波数帯、スプリントはそれより高い2.5ギガヘルツの周波数帯をそれぞれ多く保有する。
原題:T-Mobile to Buy Sprint for $26.5 Billion in Bet on Networks (1)(抜粋)