トランプ米大統領は5月の雇用統計の数字を発表前日に伝えられ、当日の正式発表直前に強い数字になると思わせるようなツイートを投稿した。民主党上院議員らは現在、規制当局に対し、ウォール街でも事前に統計内容を受け取った人物がいるかどうかの調査を求めている。
エリザベス・ウォーレン(マサチューセッツ州)、ロン・ワイデン(オレゴン州)、マイケル・ベネット(コロラド州)の各上院議員は今週、米証券取引委員会(SEC)、商品先物取引委員会(CFTC)、労働統計局、経済諮問委員会(CEA)に書簡を送り、6月1日のトランプ大統領のツイートは「連邦政府のガイドラインに違反している」と指摘。SECとCFTCに対し、正式発表前に市場を動かすような情報を得た個人や企業がいないか調査するよう求めた。
書簡ではまた、データの機密を保持するために労働統計局がどのような管理を行っているかについて説明を求めた。
ワイデン議員は8日の声明で、「これらの質問は、米国で最も取り扱いに注意を要する経済データをトランプ大統領が自身やウォール街にいる取り巻きの財産を増やすために故意に利用したかどうかを判断するためのものだ」と説明。「大統領によるリークの影響の度合い、金融市場への影響やトランプ大統領の仲間がそれにより利益を得たのかどうかについて明確にする必要がある」と続けた。
原題:Trump’s Tweet on Jobs Data Prompts Democrats to Demand SEC Probe(抜粋)