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金融当局が「自らの額に銃弾を撃ち込む」ことで景気循環が終了
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賃金上昇や貿易摩擦がインフレ高進招く-市場は著しくシフトへ
S&P500種株価指数が1月に最高値を付けた時が強気相場のピークだったことが今後判明するとともに、米国が1年以内にリセッション(景気後退)入りする可能性があると、グラスキン・シェフ・アンド・アソシエーツのチーフエコノミスト兼ストラテジスト、デービッド・ローゼンバーグ氏が指摘した。
ローゼンバーグ氏は21日、モントリオールで開催された会議で、「景気循環には終わりがある。どのように終わるかご存じだろうか」と問い掛けた上で、「米金融当局が自らの額に銃弾を撃ち込むためだ」と述べた。
S&P500種は1月26日に最高値を更新してから約4%下落している。
金融危機前にグレートリセッション(大不況)を最初に警告したエコノミストの1人であるローゼンバーグ氏は市場について、完全雇用下の賃金上昇や商品相場の低迷、貿易摩擦の可能性を伴う古典的な景気循環の後半にあるとした上で、結果的にインフレ高進を招くと語った。
同氏はさらに「市場の著しいシフトを目にすることになる」とし、「今回の景気循環で1000ポイント上昇をもたらしたのは米金融当局だ。巻き戻される時に何が起こるか注意を払う必要がある」と論じた。
原題:Rosenberg Sees U.S. Recession in 12 Months; S&P 500 Has Peaked(抜粋)