金融庁は22日、仮想通貨交換業者最大手の「bitFlyer」(ビットフライヤー、東京)など交換業者計6社に対し、資金決済法に基づき業務改善命令を出したと発表した。立ち入り検査の結果、マネーロンダリング(資金洗浄)対策などの体制が不十分だと判断した。金融庁の審査を通過した登録業者は現在16社あるが約4割の業者が対象となる異例の行政処分で、来月23日までに改善計画を提出するよう求めている。
改善命令を受けてビットフライヤーは22日、当面の間、新規顧客の口座開設受け付けを取りやめることを発表した。約230万人の既存の顧客の取引は停止しない。同社は「多大なるご心配とご迷惑をお掛けしおわび申し上げる」とのコメントを出した。
ビットフライヤー以外に業務改善命令を受けたのは「QUOINE」(コイン、東京)「ビットバンク」(同)「ビットポイントジャパン」(同)「BTCボックス」(同)「テックビューロ」(大阪市)の5社。テックビューロに対しては3月に続き2度目の改善命令となる。
金融庁によると、各社とも資金洗浄対策が不十分なほか、一部業者では反社会的勢力が関与した疑いのある取引が確認された。