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大統領の司法妨害の有無を近く判断、焦点を共謀疑惑捜査に絞る
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トランプ陣営とロシア人の接触、2015年終盤から表面化
モラー特別検察官は、2016年米大統領選当時のトランプ陣営と選挙に干渉しようとしたロシア人との共謀疑惑に対する捜査を加速させる準備を進めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
匿名を条件に語った関係者によると、特別検察官とそのチームは共謀疑惑に関する結論を今年秋までに導き出すことを視野に入れており、複数の起訴につながる可能性がある。トランプ大統領による司法妨害の有無を近く判断することも含め、他の問題を解決すれば、特別検察官は共謀疑惑の捜査に全力を傾けることができるようになる。
特別検察官のオフィスは今後の計画についてコメントを控えた。
匿名を希望した元政府関係者によると、ロシア人による疑わしい接触は2015年終盤にその兆候が米同盟国の間などで表面化してきた。当時、国家情報長官を務めていたジェームズ・クラッパー氏は今月のインタビューで、16年春までには接触が頻繁になったため米情報当局も警戒するようになったと述べた。
ロシア人との接触にはトランプ陣営の少なくとも13人が関与した。3回の接触時にはロシア人側がトランプ陣営に対し、民主党候補のクリントン氏にとって不利になる材料を提供すると持ちかけ、3回ともロシア人ハッカーが米民主党全国委員会(DNC)やクリントン陣営から情報を盗み出したことが公になる以前だったとされる。
原題:Mueller Poised to Zero In on Trump-Russia Collusion Allegations(抜粋)