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公正な取引を交渉するか、さもなければ関税が直撃するとトランプ氏
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ユンケル氏はトランプ大統領に2つの道筋を示唆すると当局者
トランプ米大統領は24日、米欧首脳会談を翌日に控え、ツイッターへの投稿で「関税は最高に素晴らしい!」と述べ、米国の貿易相手国・地域が「公正な取引」の交渉をしない場合はさらなる関税を課すと警告した。
トランプ大統領と欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のユンケル委員長は25日、ホワイトハウスで貿易戦争阻止を目指し会談を行う。トランプ大統領は先週の米ロ首脳会談で、ロシアによる2016年米大統領選介入について米情報機関よりもプーチン大統領を信用するような発言をしたことにより国内で批判を受けており、その対応に追われている。
トランプ大統領は24日のツイートで、「貿易で米国を不当に扱ってきた国は、公正な取引を交渉するか、さもなければ関税の直撃を受けることになる」と指摘。「これは非常に単純であり、誰もが話している!われわれは金を奪われている『貯金箱』だということを思い出すべきだ。あらゆることが素晴らしくなるだろう!」とコメントした。
欧州当局者が匿名で明らかにしたところでは、ユンケル氏は「大きな取引」ないし提案は用意せずにホワイトハウスでの会談に臨み、問題解決のアプローチに関してトランプ氏の本心を探ろうとする見込み。
同当局者によると、ユンケル氏はトランプ大統領に2つの道筋を示唆する方針とされる。1つは米国、欧州、日本、カナダなど自動車輸出国・地域間で自動車関税引き下げの合意を取り結ぶという内容。もう1つは工業製品に関する自由貿易協定を米国とEUの間で結ぶという方向性で、これはオバマ前米政権が目指した環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)の範囲を狭めたようなものに相当するという。
原題:‘Tariffs Are the Greatest’ Trump Tweets Before Juncker Meeting(抜粋)