[24日 ロイター] – 米フォード・モーター(F.N)は24日、自動運転車部門をスピンオフ(分離・独立)して新たに「フォード・オートノマス・ビークルズ」を設立すると発表した。2023年までに40億ドルを投じる方針。この中にはフォードが昨年取得した自動運転ベンチャーのアルゴAI向けに用意していた投資資金10億ドルも含まれる。
新会社を統括するのはシェリフ・マラクビー副社長。デトロイトのコークタウンを拠点として、自動運転車の研究開発と設計・製造、システム統合や関連事業戦略の策定などを手掛ける。フォードは、新会社設立で事業機会が加速度的に増える展開を期待すると表明した。
フォードの動きは、ライバルのゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N)が既に自動運転車部門「クルーズ・オートメーション」を立ち上げたことに追随した形。クルーズがソフトバンクグループ(9984.T)傘下のファンドから22億5000万ドルの出資を受けたことをにらみ、同様に外部投資家の資金を獲得することを狙っている。
フォードの戦略に詳しいある関係者は、自動運転車市場は最終的に大手3社か4社程度に統合されていくというのが同社経営陣の見方で、この中に生き残っていきたい意向だと説明した。
関係者は、フォードは以前に複数の出資候補者と協議していると述べたが、協議の詳しい内容は明らかになっていない。