世界的に活用が進むAI=人工知能の分野で、日本とドイツの協力の在り方を探る討論会が都内で開かれ、両国が連携を深めていくことを確認しました。

この討論会はドイツのマース外相の来日にあわせて25日、都内のドイツ大使公邸で開かれたもので、日独の政府や企業の関係者などが出席しました。

ドイツはAIやIT技術などを活用して製造業などの効率化を進める「インダストリー4.0」という戦略を掲げ、官民をあげて技術の開発を進めています。

討論会では、はじめにマース外相が「AIの分野には大きな可能性があると信じている」と述べ、日本政府や企業との協力に期待を示しました。

討論会で日本の内閣府の担当者は、両国が去年から日本国内で自動運転の実証実験を進め、具体的な協力が進んでいると紹介し、「協調できる領域で協力し、競争しながら互いに向上していきたい」と意欲を示していました。

また、ドイツに拠点を置く世界最大級のデジタル地図メーカーの代表は「AIの分野でどの国や地域が進んでいるかというのは、データの公開がどの程度進んでいるのかに左右される」と指摘し、政府などの支援が欠かせないと訴えました。

討論会では、両国でAIの分野に携わるトップどうしが交流を続け、連携を深めていくことを確認しました。