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突然のシステムエラーとは考えづらい、原因は手動入力が有力
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「確信持って理由断定することはできない」-調査責任者
2014年3月に行方不明となったマレーシア航空MH370便は意図的に飛行ルートを外れ、インド洋を南に向かった可能性が高いと、マレーシア政府が調査報告書で見解を示した。
MH370便はクアラルンプール発北京行きで、239人が搭乗していた。同機がルートを外れた理由について調査当局が解明に取り組んでいるものの、今回も明らかにされなかった。
マレーシア政府は30日に発表した報告書で、このルート変更がシステムエラーによるものだと考えるのは難しいとし、「手動入力により起きた公算が大きい」と指摘。同機がルートを外れる前に連絡が取れなくなったことも、システムの誤作動ではなく「手動でスイッチが切られたか、電力供給に問題が生じた」可能性が高いと説明した。
この報告書は449ページに及ぶが、特定の原因を挙げるには至らず、現代の航空業界で最大のミステリーを解く鍵はほとんど提供していない。MH370便の事故調査チームを率いる郭師伝氏はクアラルンプール郊外のプトラジャヤで記者団に対し、「プログラムされた予定飛行ルートを逸脱した理由について、確信を持って断定することができない」と述べ、「第三者が介在した可能性も排除できない」と付け加えた。
原題:MH370 Was Likely Deliberately Steered Off Course, Report Finds(抜粋)