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論説の著者は自身がキャリア官僚でなく政治任用官だとしている
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トランプ氏は著者を「臆病者」と批判-報道官は著者の辞任を要求
トランプ米大統領は政権内部からの組織的な抵抗に遭っている。ニューヨーク・タイムズに5日掲載された匿名の書き手による論説から明らかになった。抵抗する複数の人物は「トランプ氏のアジェンダの一部および最悪の性向を妨害する」ことを望んでいるという。
トランプ政権の高官だとされる論説の著者は、自身と他の政府当局者が「大統領が職を退くまで、彼のさらなる間違った方向への衝動」を阻止することを誓ったと説明。「問題の根源は大統領の超道徳性にある。意思決定において認識可能な基本原則に大統領がとらわれないことは、彼と仕事をする誰もが知っている」と記した。
ニューヨーク・タイムズは論説への補足で、同紙は著者が誰であるか知っているとした上で「われわれの読者に重要な視点を提供する唯一の方法は匿名で掲載することだった」と説明。性別不詳の著者は自身をキャリア官僚ではなく政治任用官だとしている。トランプ大統領の支持者の一部は以前からキャリア官僚について、大統領の弱体化を狙う「ディープ・ステート(政権の裏側に潜む闇の政府、伏魔殿)」と呼んで嘲笑してきた。
トランプ氏は5日のホワイトハウスでのイベントで、この論説は「侮辱」するものであり、著者は「臆病者」だと批判。書いたとされる高官は「恐らくあらゆる不純な動機からここにいるのだろう」と述べた上で、自分は2020年に再選されると宣言した。
また大統領は5日遅い時間、ツイッターに「裏切り?」と投稿した。
ホワイトハウスのサンダース大統領報道官は発表資料で、論説の著者は辞任すべきだと主張。「この記事の匿名の著者は正式に選ばれた米国の大統領を支えるのではなく、欺くことを選んだ」とした上で、「彼は米国を第一に考えず、米国民の意思よりも自身と自分のエゴを優先させている。この臆病者は正しいことを行い、職を辞するべきだ」としている。
前日には著名ジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏の新著の抜粋が報道され、ホワイトハウスの上級スタッフの混乱ぶりや、トランプ大統領のリーダーシップおよび能力を軽視する高官らのコメントが暴露されていた。
論説の匿名の著者は、「われわれの組織はよく知られる左翼の『レジスタンス』ではない」とし、規制緩和や税制改革、国防費増額といったトランプ政権の功績を挙げた上で、「しかし、こうした功績は、衝動的かつ敵対的で狭量な上に効果のない大統領のリーダーシップのスタイルにもかかわらず成し遂げられた。こうしたリーダーシップの故に成し遂げられたわけではない」と論じた。
原題:Trump Faces Internal Opposition, Anonymous Aide Writes in Times(抜粋)