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ポンドは上昇、バルニエ氏は未解決の問題が幾つかあるとも指摘
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EUと合意成立でも議会承認が必要、承認妨害の構えも
英国の欧州連合(EU)離脱交渉でEUの首席交渉官を務めるミシェル・バルニエ氏は、英国の秩序だった離脱に関する合意を8週間以内に結ぶことは可能だと述べ、あらためて楽観的な見通しを示した。発言を受けてポンドは上昇した。
バルニエ氏はスロベニアのブレッドで10日開催された会合で、11月初めまでに合意に至ることは「現実的」で「可能」だと述べた。英国とEUそれぞれの議会で承認に要する時間を加味すると、その時期には合意が必要になる。
ポンドは一時、対ドルで約1カ月ぶりの高値を付けた。ロンドン時間午後4時10分時点では0.8%高の1.3023ドルで取引されている。
ただ、バルニエ氏は幾つかの問題が依然として未解決だと指摘。アイルランド国境問題や食品・農産物の表示名などを例に挙げた。
バルニエ氏は11月初めまでの合意達成は「可能だと思う」とし、「われわれは合意まで遠くない」と述べた。
これに対し英政府の報道官は記者団に、EU首脳と「前向き」な取り組みが続いており、英国は10月半ばの首脳会議に間に合うよう作業を進めていると語った。合意に達すれば英議会の承認が必要となるが、上下両院の議員には承認妨害の構えも見られる。
原題:Barnier Says Getting Brexit Deal ‘Realistic’ in Eight Weeks (1)(抜粋)