10日のニューヨーク外国為替市場では資源国通貨が下落。長期債利回りの上昇基調に加え、中国との貿易摩擦を巡る新たな懸念で米国株が急落するなど、リスク資産が大幅安になったことが背景。
ブルームバーグ・ドル指数は一時0.2%上昇していたが、ほぼ変わらずで終了。下げに転じる場面もあったが、株式相場が下げ足を速めると、終盤に安値圏から戻した。ドルは主要10通貨に対して高安まちまち。資源国通貨に対しては堅調となったが、欧州通貨に対しては軟調となった。
ブルームバーグ商品指数は1%低下。ニューヨーク原油先物は大幅安。主要10通貨の中ではカナダ・ドルの下げが目立った。米ドルはカナダ・ドルに対して一時0.8%上昇した。
ニューヨーク時間午後4時45分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%上昇。ドルは対円で0.6%安い1ドル=112円32銭。対ユーロでは0.3%安の1ユーロ=1.1523ドル。ポンドは対ドルで0.4%高の1ポンド=1.3189ドル。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡る協議で合意に至るとの楽観でポンドが上昇し、ドル売りを誘った。EUの首席交渉官を務めるミシェル・バルニエ氏は80-85%で合意に至ったと発言した。
英国が関税同盟に一時的に残留する可能性など、双方が妥協を協議しているとの報道でポンドが上昇。「合意は手の届くところにある」とのバルニエ氏の発言でさらに上げた。
欧州時間の取引
ドルが上げに転じる展開。米国債利回りが入札を前に上昇したことが材料となった。
原題:Commodity Currencies Suffer as Risk Assets Plummet: Inside G-10
Greenback Weakens as Brexit Optimism Supports Pound: Inside G-10(抜粋)
Dollar Stays Strong as Brexit Faith Supports Pound: Inside G-10