中国の人権問題を調査しているアメリカ議会の委員会は、中国政府が大勢のウイグル族を不当に収容し、人道に対する罪を犯している疑いがあると非難しました。そのうえで4年後の冬のオリンピックの開催地に中国はふさわしくないとして、IOC=国際オリンピック委員会に見直しを求めていくことを明らかにしました。

中国の人権問題を調査しているアメリカ議会の委員会を率いるルビオ上院議員とスミス下院議員は10日、記者会見し、中国の人権状況に関する年次報告書を発表しました。

報告書では、中国政府が新疆ウイグル自治区でおよそ100万人のウイグル族を不当に再教育施設に収容しているとしたうえで、拷問や虐待が行われ、死者が出ているという情報もあると指摘しました。

そのうえで「少数民族に対するかつてない弾圧で、人道に対する罪を犯している疑いがある」と非難し、収容に関わっている中国共産党の幹部を対象に、アメリカ独自の制裁を発動するようトランプ政権に勧告しました。

さらに会見したルビオ上院議員は、人権が侵害されている中国でオリンピックが開催されるのはふさわしくないとして、2022年の冬の北京オリンピックの見直しをIOCに求めていくことを明らかにしました。