サウジアラビア政府を批判してきたジャーナリストが、トルコにある総領事館で殺害されたのではないかという疑惑について、イギリス、フランス、ドイツの外相が共同で声明を発表し、サウジアラビア政府に真相究明を求めました。
サウジアラビア人ジャーナリストで政府を厳しく批判してきたジャマル・カショギ氏は今月2日、滞在先のトルコでサウジアラビア総領事館を訪れたあと行方がわからなくなり、館内で殺害されたのではないかという疑惑が出ています。
これについて、イギリスのハント外相、フランスのルドリアン外相、ドイツのマース外相が14日、共同で声明を発表し、「今回の事件を極めて深刻に受け止めている。何が起きたのか信頼できる調査による真相究明を行ったうえで、責任者を処罰しなければならない」と述べました。
そのうえで「サウジアラビアとトルコとの共同調査を求めたい。サウジアラビア政府には詳細かつ完全な回答を求めていると伝えた」として、疑惑への関与を否定しているサウジアラビアに対し、真相究明に協力するよう求めました。
また、声明に先立ってイギリスのハント外相は「やましいことがないならば、サウジアラビアは調査に協力すべきだ」と述べ、圧力を強める姿勢をうかがわせています。
サウジ政府「脅しは拒否する」
サウジアラビア政府は、14日、国営通信を通じて声明を発表し、「政治的圧力や誤った告発などによる脅しを完全に拒否する」として、ジャーナリストの殺害疑惑を改めて強く否定しました。
そのうえで、疑惑に関連してサウジアラビアに対して経済制裁などの措置が取られた場合は、強く対抗していく姿勢を強調しました。
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