ソフトバンクグループ(SBG)はビジョンファンド向けに約90億ドル(約1兆106億円)の融資を取り付けた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。通信子会社ソフトバンクの新規株式公開(IPO)で主幹事を務める銀行などが貸し出しに応じたという。
情報が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者によると、野村ホールディングスやゴールドマン・サックス・グループなど主幹事はビジョンファンドへの融資について最終的な条件を詰めている。ビジョンファンドの投資先のうち5件程度が担保として扱われるという。
ブルームバーグ・ニュースが先週報じたところによると、野村やゴールドマンのほかにドイツ銀行、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)も通信子会社IPOのジョイント・グローバル・コーディネーターに選定された。
関係者は担保となる投資先については言及しなかった。ソフトバンク、野村、ゴールドマン、ドイツ銀とみずほとSMFGの担当部門はコメントを避けた。
運用規模1000億ドルのビジョンファンドは、アーム・ホールディングスやウーバー・テクノロジーズ、オフィスシェア事業のウィーワーク、スラック・テクノロジーズ、ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転事業部門などに投資している。
原題:SoftBank IPO Banks Said to Commit to $9 Billion Vision Fund Loan(抜粋)