• キャタピラー急落、原油の大量生産見通し、イタリア予算案
  • 米中首脳が会談へ、中国政府系の資産運用会社が保有株の売却準備

サウジアラビアで投資会議が始まりました。サウジ反体制派ジャーナリストの殺害事件を巡って同国政府への逆風が強まる中、企業幹部の欠席表明が相次いでいますが、事情に詳しい関係者によると孫社長が22日にリヤドでサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と面会したものの、会議への参加は見送るようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

コスト増を懸念

23日の米株式市場で、キャタピラーの株価が大幅安。下落率は一時10%に達した。7-9月(第3四半期)決算は利益が市場予想を上回ったものの、鉄鋼価格の上昇や米国の関税に伴うコスト増加にあらためて警告を発したことが手掛かり。このほか日用品・工業品メーカーの3Mも下落。通期利益予想の下方修正が嫌気された。

大量に生産

石油輸出国機構(OPEC)および同盟国は、需要に対応し供給不足を埋め合わせるために「極力大量に生産する態勢」だと、サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相が述べた。同相はリヤドで開かれた投資会議で、サウジはすでに原油生産を過去最高に近い日量1070万バレルに引き上げており、イランのエネルギー業界に対する米国の制裁で生じる供給不足分を埋め合わせるため、追加の増産を行うことも可能だと語った。この発言を受けてニューヨーク原油先物相場は大幅安。8月以来の安値となった。

「プランB」はなし

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会はイタリアの予算案を拒否した。イタリア政府はいったん予算案を取り下げ、修正した上で再提出することが求められるが、同国のコンテ首相は、欧州委の発表直前に行われたブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、政府内に予算案を変更する「プランB」の用意はないと主張している。

米中首脳会談へ

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席がブエノスアイレスで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議で会談し、米中間の貿易問題を協議すると、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が23日に明らかにした。クドロー氏は、米国側の「要求が協議対象になる」としつつ、首脳会談での大きな事態打開は期待していないとも発言した。

機が熟す

中国政府系の資産運用会社、中国光大(チャイナ・エバーブライト)は、世界的に株式のバリュエーションがピークを付けたとの懸念から、保有株を売却する準備をしていることを明らかにした。同社の保有資産は1390億香港ドル(約2兆円)に上る。中国光大の陳爽最高経営責任者(CEO)はインタビューで、新規株式公開(IPO)を経て、その株式を売却する機が熟している企業が、同社のグローバルポートフォリオに20-30社あると述べた。

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