[ニューヨーク 5日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが下落。6日の米中間選挙の結果次第で経済に影響が及ぶとの警戒感から、ドルを売る動きが強まった。

中間選挙では、下院で民主党が過半数議席を奪還し、上院では共和党が過半数議席を維持するとの見方が大勢。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのアナリストは顧客リポートで、中間選挙によって「ねじれ議会」となることが基本シナリオで、市場が選好する結果と指摘。現在の減税や規制緩和に向けた環境が維持されると同時に、民主党主導の下院による行政府への「抑制と均衡」が機能するとの認識を示した。また、1党による上下院両院の支配はドルには悪材料とも指摘した。ただ、市場参加者の間からは、中間選挙が予想外の結果に終われば、大規模なドルロングの巻き戻しを誘発する恐れがあるとの指摘も聞かれた。

ドルは4月以降に7%超上昇し、週間では過去3週間上昇していた。スコシア・キャピタルの首席為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「6日の中間選挙に加え、週内の米連邦公開市場委員会(FOMC)は十分なリスクイベントで、投資家の様子見気分は強い」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは13.3ベーシスポイント(bp)低下し96.313。ドル安に押し上がられる格好で、ユーロ/ドルEUR=は17.6bp上昇し、1.141ドル。ポンド/ドルGBP=は23bp上昇の1.305ドル。英全土を対象とした関税の枠組みが欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)協定に盛り込まれるとの英紙サンデー・タイムズの報道を受け、ブレグジット交渉が合意に近いとの期待が高まった。

ドル/円
NY午後4時 113.20/113.23
始値 113.25
高値 113.32
安値 113.08

ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1406/1.1410
始値 1.1370
高値 1.1424
安値 1.1357