9日、専用機でパリ郊外の空港に到着したトランプ米大統領(右)とメラニア夫人(AFP時事)

【パリ時事】トランプ米大統領は9日、マクロン仏大統領が米国を除外し、欧州諸国だけで構成する「欧州軍」創設を提唱していると指摘し、「非常に侮辱的だ」とツイッターで不快感をあらわにした。マクロン氏は6日放送の仏ラジオ局とのインタビューで、「中国とロシアだけでなく、米国からも自分たちを守らなければならない」と語っていた。

トランプ氏がツイッターに投稿したのは、9日のパリ到着直後。翌10日に予定されるマクロン氏との会談を前に、早くも険悪なムードが漂い始めた。トランプ氏は11日にパリで開催される第1次大戦終結100周年の記念行事にも出席する予定。

マクロン氏はインタビューで、トランプ政権が1987年に米国と当時のソ連との間で調印された中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する意向を表明したことに触れ、「欧州の平和は危機に直面している」と懸念を表明。その上で、北大西洋条約機構(NATO)とは別に、有事に対応する欧州軍を創設する必要性を訴えた。